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内容説明
叩かれても。踏まれても。
したたかにサバイブする
世界の女性指導者と政治事情を
ブレイディみかこが解き明かす!
近年、世界中で多くの女性指導者が生まれている。アメリカ初の女性副大統領となったカマラ・ハリスに、コロナ禍で指導力を発揮するメルケル(ドイツ)、アーダーン(ニュージーランド)、蔡英文(台湾)ら各国首脳たち。政治という究極の「男社会」で、彼女たちはどのように闘い、上り詰めていったのか。その政治的手腕を激動の世界情勢と共に解き明かす。いっぽう、女性の政治進出を阻む「サイバー暴行」や、女性国会議員比率が世界166位と大幅に遅れる日本の問題にも言及。コロナ禍の社会で女性の生きにくさがより顕在化し、フェミニズムの機運高まる中「女たちのポリティクス」はどう在るべきか。その未来も照らす1冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
293
本書が書かれたのが2018年から2020年。その頃に活躍していた女性の政治家たちを俎上に載せて、ブレイディみかこさんが切れ味鋭く語る政治家評論。まず最初に思ったことは、自分が世界の政治動向にも、フェミニズムにも疎い事である。さすがに、かつてのサッチャーやメルケル、アーダーンは知っていたけれど、本書の中でもとりわけ興味深く読んだアレクサンドリア・オカシオ=コルテスは今まで全く知らなかった。実に痛快、かつ政治的に有能な人だ。日本にこんな人がいないのはまことに残念。もっとも、アメリカにだって類を見ないのだが。⇒2025/08/13
榊原 香織
74
面白い! 毒舌に磨きがかかる。やはり女は女に厳しいかw メイ、メルケル(もう過去の人)小池、等の話は笑った。スコットランド事情は疎いのでぴんと来なかったけど。 AOC(アレクサンドリア・オカシオ=コルテス議員)の、キレッキレダンス流出動画観てみたい。 2021年刊2022/04/05
ずっきん
74
『ぼくはイエローで〜』もよかったけど、やっぱこっち系が本領発揮という気がする。「揺れる欧州の中心に坐する漬物石メルケル」「人種やジェンダーだけでなく、上と下(格差)との対立」対立も多様性を増し、構造的に複雑になってるよなあ。フェモナショナリズムについては、とても勉強になった。うーん、陥りがちなので気をつけねば。著者のシビアかつ明快明晰な語り口がとてもいい。2021/11/23
さぜん
67
世界の女性政治家達をブレイディさん節で論じた一冊。彼女達が政治の舞台に出てくる背景や社会情勢を考察している。世界を見ても女性政治家は少ない。ガラスの天井はまだ分厚い。興味深いのはフィンランド。5党連立政権の党首は女性であり女性首相が誕生した(2020年)今の日本では想像もつかない。かといってダークサイドの面もあるそうだ。女性の個人的尊厳より経済的独立に重きを置いたことでDVが多いらしい。ジェンダー平等が進む一方で置き去りにされているもの。それでも、今の日本よりずっと前進的。2023/12/19
ネギっ子gen
66
【深く地に根を張ったイシューをどうにかしようと思ったら、使えるものは何でも使う必要がある。上からも下からも潰していかないと「これまでの常識」は突き崩していけない】世界中で多くの女性指導者が生まれた。カマラ・ハリスにメルケルら。政治という究極の「男社会」で、彼女たちはどのように闘い、上り詰めたか。コロナ禍の社会で女性の生きにくさがより顕在化する中、「女たちのポリティクス」はどう在るべきか問うた書。一方、女性の政治進出を阻む「サイバー暴行」や、女性国会議員比率が世界166位と大幅に遅れる日本の問題にも言及。⇒2023/01/31