新潮文庫<br> 自衛隊失格―私が「特殊部隊」を去った理由―(新潮文庫)

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新潮文庫
自衛隊失格―私が「特殊部隊」を去った理由―(新潮文庫)

  • 著者名:伊藤祐靖【著】
  • 価格 ¥649(本体¥590)
  • 新潮社(2021/05発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101029610

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内容説明

戦前生れの厳格な祖母から「女々しいことをするくらいなら死を選べ」と言い渡されて入隊した海上自衛隊。イージス艦「みょうこう」の航海長だった’99年、人生が一変する。能登半島沖で北朝鮮工作船と対峙したのだ。一触即発の事件を機に防衛庁初、特殊部隊の創設に関わることになる。日本人の奪還という迫り来る使命の為に全精力を傾けた8年間。『邦人奪還』の著者が本気(マジ)で明かす国防の真実。(解説・かわぐちかいじ)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yamatoshiuruhashi

59
海上自衛隊初の特殊部隊の創設にかかわった著者の自衛官としての心得、暮らし、そして矛盾などを曝け出した本。自衛隊を戦闘集団として明確に捉え、日本海での「不審船事件」に航海長として臨むが、相手は「不審船」ではなく「拉致された日本人が捉えられているかもしれない北朝鮮の船」と常に状況、目的を明確にしている。彼の特異な家庭環境に依る所もあろうが、実は現在の日本にとって、全てのことに本気で向かうことは非常に重要なことである。それをつくづくと思わされる一冊。2021/12/09

to boy

27
中々強烈な本でした。陸軍中野学校出の父親から「規則に従うか従わないかはお前の自由だ」と教えられて育った著者。教師への道を断り自衛隊へ入隊。著者独自の人生観から見た自衛隊内部の状況、置かれている立場などが一本道の通った考え方で語られていく。特殊部隊創設から関わった人でないと書けない内容。訓練した事の無い拳銃を持たされ防弾チョッキの代わりに少年マガジンを体に巻き付けて北朝鮮工作船に乗り込もうとするシーンは、平和ボケした日本そのもののようです。2021/06/02

小太郎

20
ノンフィクション一気読みでした。作者の伊藤祐靖氏の破天荒の生き方に魅了されました。型破りの高校大学時代、そして教員の道を蹴って海上自衛隊へ。そこも大学卒なら幹部候補生からなのを嫌い一兵卒から始めます。そこでの自衛隊のリアルな現実と向き合い改めて幹部になることを決めます。ここまでも十二分に面白いのですがこの本の真骨頂はイージス艦「みょうこう」の航海長だった99年に遭遇した能登半島沖での北朝鮮工作船と思われる不審船事件。この事件の全容と対応しきれていない海上自衛隊のジレンマがとてもリアルに描かれています。続2021/06/08

Katsuto Yoshinaga

19
かつて兵器プラモ少年だった身としては、この種の本にウヨク心を刺激される。日体大に特待生入学する体育会系根性論者かと思えば、「他人が真似できない量の科学的トレーニングをこなした者が勝つ」を信条に、理にかなわない訓練は求めないといったかと思えば、自衛隊員としての信条にこだわってみせたり、ちょっとつたない感じが随所にみられる習作。しかし、そんな人の自伝(みたいなもん)なだけに、なかなかリアルな自衛隊像が感じられ、これからミリタリー系の小説や漫画を嗜む上でもタメになる一冊。2021/09/05

海燕

13
ここまで国を想うことができる著者は、稀有な存在だ。私には真似ができない。しかし自衛官と言えど、その多くは職務に命まで捧げる覚悟を持ち合わせていないだろう。防衛省も結局、役所の論理で動いているのだ。最前線の部隊は違うとは言っても、隊員も長い時間をかけ、平和な考え方に染まっていくことは如何ともしがたい。著者は理想と現実のはざまで苦悩したことだろう。能登沖の不審船事案の後、特殊部隊創設に関わった話は興味深い。秘匿情報ゆえに、その部隊について多くは知られていない。著者の志を継ぐ隊員はいるのだろうか。2021/11/29

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