にっぽんセクシー歌謡史

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にっぽんセクシー歌謡史

  • ISBN:9784845635160

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内容説明

奥村チヨや山本リンダといったセクシー系歌手のルーツを探り、
その進化と変貌のプロセスを検証する。

かつて昭和の高度成長期に、歌謡界を席巻した「お色気歌謡」。その歴史は古く、ルーツは昭和初期に遡る。日本の音楽シーンの歴史をたどってみても、お色気歌謡の流行は、経済が上向きの時期に何度かの隆盛が起きており、殿方の夜のお供から、まだ性の何たるかも知らぬ少年たちまでを、各時代で魅了し続けてきた。ことに70年代に大きな成功を収めた幾多の女性歌手たちは、テレビの歌番組全盛とリンクして、ビジュアル面を強調することで一時代を築く。この時期を中心にした女性歌手による歌謡曲を「セクシー歌謡」と呼び、奥村チヨや山本リンダといったセクシー系歌手のルーツを探り、その進化と変貌のプロセスを検証する。ある時期を境に急速に衰退し、いつしか音楽シーンから消え失せてしまったこのジャンルを、あくまで「音楽史的な側面」から紐解き、お色気が日本の音楽史に与えた影響について、関係者の証言も交えてまとめていく。

【CONTENTS】
第1部 お色気歌謡の時代 昭和初期~60年代終盤まで
 第1章 昭和初期に始まったエロ歌謡とは何か
 第2章 鶯芸者とお座敷ブーム
 第3章 浜口庫之助とお色気歌謡
 第4章 ムード歌謡の隆盛と日本の高度経済成長期
 第5章 GS時代とゴーゴーガール~サイケな時代のお色気百花繚乱期
 第6章 映画産業衰退期とお色気女優の歌手仕事
 第7章 セクシー歌謡全盛時代

第2部 セクシー歌手トップ4の履歴書
 奥村チヨ
 辺見マリ
 山本リンダ
 夏木マリ

第3部 70年代以降のセクシー歌謡
 第8章 酒井政利の熟女再生路線
 第9章 喪失歌謡
 第10章 セクシー系ガール・グループの歴史
 第11章 80年代以降のセクシー歌謡

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

バトルランナ-

9
600ページ弱。図書館で借りたのだが、あまりに面白く、youtubeや Apple Musicで確認しながら読んでいたら返却期限になってしまい、迷わずネット購入。2,200円。女性の色気をテーマに据えた楽曲は景気の良い時にしか流行らないと言うことだ。朝鮮戦争の特需景気の時期のトンコ節などお座敷歌謡の大流行50年代後半、岩戸景気の頃のお座敷小唄の大ヒットやムード歌謡の降盛、さらに60年代後半のいざなぎ景気の際の園マリや奥村チヨの大ブレイクなどお色気景気の降盛はほぼほぼ日本の好景気タイミングと重なっているのだ2023/02/15

わす

0
引用。70年代前半に成功したセクシー歌手たちが切り開いた道は、「尽くす」「すがる」女性像からの脱却であり、何度かの揺り戻しが起きつつも、テレビ時代にふさわしくビジュアル面の充実度を伴って、自身の美貌を正面切って見せていく、新たなセクシー表現を手に入れた時代でもあった。それは雑誌グラビアでの露出という形で青少年にまで届くようになり、大人の男女の淫靡な夜の世界からの脱却でもあったが、同時にエロが即物的に消費されていく時代の始まりでもあった。2024/07/14

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