ちくま学芸文庫<br> 生の仏教 死の仏教

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ちくま学芸文庫
生の仏教 死の仏教

  • 著者名:京極逸蔵【著】
  • 価格 ¥1,287(本体¥1,170)
  • 筑摩書房(2021/05発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480510273

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内容説明

仏教は死後の救済のためのものだと思われたり、思想として知的に享受するものだと理解されることが多い。しかしそれは誤りだ。仏教はこの世を生きるための教えであり、その教えは念仏などの「行」を行うことで初めて意味を持つ。異国アメリカに仏教を広めた京極逸蔵は、仏教国でありながら仏教が根付かない日本に向け、彼の地から一つの提案をした。それが本書で説かれる「六波羅蜜」の実践だ。六波羅蜜は仏教徒の倫理規範というだけでなく、それを実践することが宗教的な目覚めへの近道ともなるからだ。専門用語に丁寧な説明をルビで付した、心底わかる仏教入門。

目次

序……鈴木大拙
一、生の仏教 死の仏教
日本仏教の形態 死の仏教 仏教本来の面目 原始教団の二重制 僧侶仏教に偏す 大乗仏教の革新運動
二、かみそり三種(布施の一、同事摂)
勝利の悲哀 三種の剃刀 慈愛の鞭 剃刀の種類に応じて 同事 日本流とアメリカ流 随時随所 同事と同情 本願とは如来の同事也
三、舌三寸(布施の二、愛語摂)
故郷とは 言葉 麁言と善語 愛語 七種の愛語 〔可喜語 可味語 可愛語 善来語 先言慶慰語 含笑前行語 舒顔平視語〕 行不退転難 愛語の頂上
四、何か御用は?(布施の三、利行摂)
店頭にて 笑の研究 表裏不相応 利行 墓地清掃 我欲 自利利他の生活 マグドノーとラスタベリー 念々称名常懺悔
五、生活の三様式(布施の四、布施摂)
三人の煉瓦工 異った見解の起り 「やったり、とったり」──生活の三様式の第一 「とったり、とったり」──生活の三様式の第二 「受けてもらったり、与えられたり」──生活の三様式の第三 生活の三様式 無名一米人仏教徒の言
六、黄金律(持戒の一)
自と汝 脚下照顧 黄金律 黄金律と仏教 持戒 摂衆生戒 道徳と宗教
七、故らに(持戒の二)
おしょうじん 羅府とおしょうじん料理 目に見えぬ生物愛護 行鏡 持戒と罪の自覚 燐寸の炎 親鸞聖人と戒律 悪人の自覚 妄語戒と不飲酒戒 故らに
八、根が有るか無いか(持戒の三)
本物と造物 摂善法戒 孝養父母 奉事師長 親鸞伝上の謎 慈心不殺(修十善業) 有根の信
九、この法を宣べ伝えよ(持戒の四)
無愛想な仏教徒 積極的伝道の創始者釈尊 報謝行としての伝道 摂衆生戒 発菩提心 深く因果を信ぜよ 読誦大乗 行者を勧進せよ 救われるもの同志
一〇、人間征服(施、戒、忍の関係)
葱と人間 久遠の人間性 愛欲と瞋怒 施 人情の鼻緒 施と戒と忍 自分の実力の正見 懺悔道
一一、糸車を廻す人(忍辱)
非武装国 真実一路 糸車を廻す人 敗者の自覚 軽賤 フィールド判事 思うと、知ると 軽賤と尊貴
一二、銀行王(精進の一)
番号続きのライセンス 天才とは努力の別名 成功の公式 観察と精進 ホームラン王の悩み 真宗教徒と精進 親鸞・蓮如両師の精進 常精進と常懺悔
一三、顔(精進の二)
閣員候補 心の彫刻 工具と動力 精進不退 人間道 言行忠信 聴聞行
一四、赤信号(禅定の一)
書斎の窓から 人生の赤信号 止と観 事と理 念仏に導かれて
一五、実体は小事に(禅定の二)
無頼の若者 妙好人清九郎 ホテル王スタトラー お伴、お伴
一六、眼見と聞見(智慧の一)
雪の朝 眼見と聞見 仏教入門 人間性の藪の中 唯我独尊 行鏡 六度の逆用
一七、自力本願、他力本願(智慧の二)
人間性の真実 人間性に順応 自力と真宗 偽装的他力の禍 自力の尽きる所が他力 半自力半他力 愚かさに徹せしむるもの 智慧光の照破 行の二用
一八、レール型と縄型(六度の相依)
鉄道網 平行と交叉 五学 縄型の修道者アソカ王 アソカ王の求道 試練──戦場にて 行道──僧院に入りて 遂に縄型の修道へ 懺悔 アソカ王事蹟 教を日常行の上に 随時、随所に行ず
一九、無駄目、無駄耳(六度の帰趣)
三角渡り 急がば廻れ 失敗の効果 百尺竿頭進歩 新天地 地上の思案 「捨てる」と「捨たる」
二〇、思うと、思い立つと
一日一信 六度の行願 布施の行人 行の金鎖 思うと、思い立つと
解説 アメリカ仏教の先駆者(ケネス田中)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ホシ

24
著者は本願寺派開教使でアメリカ仏教黎明期の先達。『歎異抄』が「悪人正機」を説いた”アブナい”本だとするならば、本書は「賢善精進」を説いた”アブナい”本。「真宗門徒は他力に拘泥する者が多い。自力を行じ尽くさねば他力の門は開かない」と説きます。アブナいですね~、実にアブナい。しかし、「解釈を誤るとアブナい」こそは真宗でしょう。造悪無碍と賢善精進のどちらにも振れず、でも、異端すれすれまでに振れてこそ「自身は悪人である」という目覚めに気づかされるのかもしれません。一般向きではありませんが、門徒は一読の価値あり。2021/02/26

Go Extreme

1
大衆との密接な儀式仏教 本来の立場の喪失 現実世界との縁遠さ 功徳に不可欠な六度 六度行による無力の自覚 全仏教通底の教え 与えることの教示 三位一体の布施成立 最重要な自己施与 同じ立場からの理解 五戒の実用的効果 心の動きの制止 自己現実の観察 実践で生きる教え 自力本願心の打破 智恵光による変容 教えと生活の交渉 生の仏教への回帰 死の仏教からの脱却 日常への仏道実践 浄土往生の願い 他力念仏の深層 厭世主義からの転換 煩悩具足の現実直視 利他行為の実践 真実への直面 自己煩悩の観照2025/05/07

Go Extreme

1
生の仏教・死の仏教:日本仏教の形態 原始教団の二重性 大乗仏教の革新運動 かみそり三種:慈悲の鞭 随時随所 舌三寸:7種の愛語 何か御用は:表裏不相応 自利利他の生活 生活の三様式:やったり・とったり とったり・とったり 受けてもらったり・与えられたり 黄金律:持戒 道徳と宗教 故らに 根があるか無いか この法を食べ伝えよ 人間征服 糸車を廻す人 銀行王 顔 赤信号 実態は小事に 眼見と聞見 自力本願・他力本願 レール型と縄型 無駄目・無駄耳 思うと、思い立つと:1日1信 6度の行願 布施の行人 2021/02/08

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