内容説明
近衛文麿・文隆父子を死に追いやった「昭和史の謎」とは――。上海、東京、モスクワ、ワシントン……、大都会の中枢に仕掛けられた国際的な謀略のわな。その網の目にからめとられた首相・近衛文麿と長男・文隆は、否応なく時代の激流に呑み込まれていく。 【謎の一】近衛文麿はなぜ尾崎秀実やゾルゲに狙われたのか 【謎の二】日米首脳会談と「近衛爆殺計画」の謎 【謎の三】御前会議の「四方の海」が替え歌だった謎 【謎の四】天皇退位、「裕仁法皇」と決めた密議の真相 【謎の五】長男・文隆とハニートラップの謎 【謎の六】文隆からの俘虜郵便「夢顔さん」の正体は 【謎の七】抑留という名の拉致──文隆がソ連に殺された真相 複雑に絡み合い錯綜する「謎」が次々に解き明かされるなかで、浮かび上がる「国際的な謀略」の実像。昭和の日本を運命づけた重要事件に新資料を駆使して挑む、著者渾身のノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ムカルナス
5
近衛文麿・文隆にまつわる史実を丹念に追及していくと背後に敵対する軍部や共産勢力が見え隠れする。近衛内閣は尾崎秀実の共産勢力に絡めとられ道を誤る。後に近衛上奏文で過ちを謝罪し共産勢力に対する警告を発し早期の戦争終結を促すが軍部に抵抗される。長男・文隆は小野寺信と連携して蒋介石ルートでの和平を模索するが汪兆銘擁立派に潰される。父子は確かに誤りもしたし目立った功績はないが、黙して語らず、死人に口なしをいいことに父子を批判することで真実を隠蔽しようとした人間がいると思われる。本書ではその徹底解明までいかず残念。2016/12/01
若黎
4
図書館本 なんとなく後味悪い。。。 積読本にプリンス近衛殺人事件、夢顔さんによろしく、細川日記があるから、探して読むか。。。どこに置いたっけ?やれやれ。2023/06/25
海
0
どの章も途中までは話が大きく展開するのに、終わり方が尻すぼみで拍子抜けする。文隆氏のハニートラップの章は下手な小説みたいなエロ描写があって失笑レベルだった。せっかく文隆氏の奥さんや弟の話を生で聞けているのに、それが活かせていない感があり残念。2011/11/04
兵衛介
0
西木正明「夢顔さんによろしく」を徹底批判している。文隆の手紙にあった夢顔さんとは誰だったのか。西木氏とは全く違った推論を下している。2010/06/12
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