内容説明
三十年におよぶ経済停滞に加え,コロナ禍のダメージを受けた日本では,「未来の教室」事業に急速に期待がかかるが,その成否は? また,現在の労働の多くがロボットに代替される未来予測のもと,教育の役割が重みを増すなか,各国の政策対応は? 学校改革の第一人者が,豊富なデータとともに検証する.
目次
はじめに┴1 第四次産業革命による社会の変化┴2 新型コロナ・パンデミックとICT教育┴3 巨大化するグローバル教育市場┴4 「人材=人的資本」の変化┴5 ICT教育の現在と未来┴6 学びのイノベーションへ┴7 改革の展望┴あとがき┴参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
きみたけ
55
著者は東京大学名誉教授で学校教育学が専門の佐藤学先生。いま社会と教育が直面している問題に向き合い、子供たちと社会の未来のあり方について執筆・提言した小冊子。第一に新型コロナのパンデミック・第四次産業革命・グローバリゼーションのなかで世界と日本の社会と教育の変化を明らかにすること、第二に第四次産業革命が公教育に及ぼしている影響を明らかにすること、第三に第四次産業革命に対応した教育と学びのあり方を探究することを目的としています。小冊子なので短時間で大学の講義のような感じでした。2022/10/02
生ハム
17
「教育産業」がどれだけ大きなビジネス規模になっているのか知らなかったので、驚きの一冊でした。(全世界の教育市場の規模は)600兆円であり、」市場規模は世界の自動車産業の三倍であり、毎年約14%の拡大しているらしいです。日本は公教育が守られ続けてきたけれど、このコロナ禍に合わせGIGAスクール構想が一気に進んだことで、ソフトウェア面でもハードウェア面でも、民間企業が一気に入り込み、教育を脅かしていくのではないかという恐怖感が芽生えました。2021/09/08
Nobu A
10
久々の佐藤学先生本。著書3冊目。21年刊行。先日読了の江利川春雄先生著書「英語と日本人」の参考文献から辿り着いた。隔靴掻痒なテーマに正鵠を射る。僅か70頁程しかない岩波ブックレットシリーズ。620円と言う割高な値段を高いと感じさせない充実した内容。さすが。「英語と日本人」に言及のコンピュターでの学習の危険性をCATとCALの違いで説明したり犀利な考察を挿入したりして示唆に富む。コロナ・パンデミックとICT教育の関係性も明瞭に叙述され、状況を俯瞰できる。100頁満たない紙面に見事に収めている点が天晴れ。2023/02/28
ごえもん
8
短い本でしたが、大変勉強になりました。 企業に求められるのは「学習する企業」であり、これからの労働者は「学び続ける労働者」でなければならないと書かれています。併せて、これからの大学は「生涯学習の場」でなければならなく、これからの大学院も、むしろ社会人が「高度の専門性を学ぶ場」になる必要があると言っています。 現在の12歳の子供たちが将来就く職業のうち2/3は今ない仕事だと言われています。当然、今自分が行っている仕事もロボットなどに置き換わっていく時代はもうすぐそこまで来ているのでしょう。2021/10/15
安藤 未空
6
この本で著者が懸念していることには強く同意する。GIGAスクール構想の一環で、いつの間にか公教育が市場に開放されてしまっている。このことに私は不安を感じるが世間はそうでもない様子。公教育に海外企業が入ってきたときに、はじめて「公教育がこのままで良いのか」と日本人は立ち止まるのだろうか。この点は、早急に対応が求められると思うが…背景についてはいろいろと妄想が広がってしまう。また、「学びの個別最適化」については、今後、もっとAIを活用した「オーダーメイド学習」が求められるし、実現可能なこともわかった。2026/03/16
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