岩波ジュニア新書<br> 自分で考える勇気 - カント哲学入門

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岩波ジュニア新書
自分で考える勇気 - カント哲学入門

  • 著者名:御子柴善之
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 岩波書店(2021/05発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784005007981

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内容説明

カントは,「善く生き」,その結果「幸福」になる「最高善」と,政治的最高善としての「世界平和」が,どうしたら実現できるか生涯考え続けました.『純粋理性批判』『実践理性批判』『判断力批判』『永遠平和のために』を一緒に読み,自分にとっての幸せとは何か,考えてみよう.「自分で考える」ことは,大人への道なのです.

目次

はじめに 「自分で考える」って?┴1章 港町・ケーニヒスベルクの哲人┴1 大学生のカント┴2 ケーニヒスベルクとカントの家庭┴3 大地震とロシアによる東プロイセン占領┴4 沈黙の10年┴5 三批判書と批判哲学┴6 晩年のカント┴2章 「自由」なくして善悪なし 『純粋理性批判』を読む┴1 〈いちばん善いこと〉よりもっと善いこと┴2 その〈善いこと〉は誰にとっても善いはずだ.しかし……┴3 コペルニクスの思いつき┴4 感じることと考えること┴5 意志の自由を救い出せ┴6 現象と物それ自体┴[コラム]最上善と最高善/ア・プリオリとア・ポステリオリ┴純粋悟性概念の超越論的演繹/悟性と理性┴神の現存在証明という問題┴3章 〈善く生きる〉って難しい? 『実践理性批判』を読む┴1 善と悪を分けるもの┴2 意志への問い┴3 道徳法則・定言命法・幸福┴4 定言命法のいくつかの表現┴5 自由のリアリティー┴6 最高善という問題┴[コラム]善い意志だけが無制限に善い/自由と善く生きること┴最高善と神の問題┴4章 自然の世界で自由に生きる? 『判断力批判』を読む┴1 個物との出会い┴2 判断するということ┴3 美の経験┴4 崇高の経験┴5 「目的論的」という見方┴[コラム]『判断力批判』の位置づけ┴5章 最高善をめざす私たち 『永遠平和のために』を中心に,1790年代のカントを読む┴1 人間には悪が巣くっている!┴2 権利の領域を確立せよ┴3 政治的最高善としての永遠平和┴4 人間として善く生きるとは?┴[コラム]社会契約論とカント┴おわりに 再び「自分で考える」って?┴カント年譜

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

樋口佳之

50
前著からの流れで積ん読解消。再帰化する以前の近代的個人にはこうした哲学が伴走していたのだから、ふりかえるのも一助となるはず/ジュニアにしても難しい部分は難しいです2022/02/06

まさむ♪ね

40
というわけでカント、まずはこちらから。難解で有名なカント哲学だけど、言っても岩波ジュニア新書、なんとかなるだろうとなめてかかったら返り討ち、やっぱり難しい。ア・プリオリ?純粋理性?一読だけではまったくもって霧の中。二読してようやくうっすら輪郭が見えてくる。よし三読だ!と思ったけれど、集中力が切れたのでまた今度。いや、次はもう思い切って『純粋理性批判』積んでしまおうかしらん。 2015/07/08

壱萬弐仟縁

29
カントは、まっとうな大人とは、自分を出発点として自立し、文脈のなかで生きながらも、ものごとのよしあしを自分で判断する人だ、と考えるタイプの1人(ⅴ頁)。最上善:道徳的な善を実現することこそが、いちばん善い(31頁~)。偽善か善かの区別は、行動をひき起こした意志が問題(80頁)。彼は、価値を価格と尊厳に大別した(97頁)。道徳的に善く生きている人こそが幸福に値する人。道徳と幸福の結合、幸福に値する人が幸福になることが最高善(107頁)。永遠平和こそが最高の政治的善(167頁)。 2016/01/10

Ex libris 毒餃子

15
岩波ジュニア新書は初学者に分かりやすい本、立ち返りにちょうど良い本がたくさんあるなあと感動します。本書はカントの3大批判書と『永遠平和のために』を解説しているが非常にわかりやすかった。おすすめです。2022/07/31

またの名

11
背伸びして哲学してみたいジュニアだけでなく難解な著作に手を出して返り討ちにあった青年や大人にもオススメできる、易しくかつ安定した入門書。極端に難しいか砕け過ぎてるかで丁度良い解説がなかなか見つからないカントへの導入として安心して人に薦められる本書は、三批判からそれ以外の著作までを道徳と幸福の問題を追及する視点を軸に、親切に説明。純粋悟性概念はもちろん根源悪のようなあまり有名ではないトピックも扱いつつ、形式主義者のカントがやがて形式だけでは思考しなくなる過程にも触れられる。題名は例のSapere aude。2016/03/22

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