内容説明
この本を読んで、薬剤師という仕事の幅の広さを理解できるのはもちろんだが、著者の魅力も読み取れる。それまでの仕事が認められ、大学で教鞭をとることになり、また民間企業で責任ある立場に就いたりと、地道に仕事をしてきたからこそ重用されている理由がある。著者のこれまでの経験から得た、現在の薬剤師のあるべき姿を綴った一冊。患者との付き合い方、他の医療従事者とのやり取りがリアルに記されている。薬局薬剤師として日々仕事をしている人はもちろん、これから薬剤師を目指す学生にもおすすめの内容です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shimashimaon
4
在宅医療介護における薬剤師の役割について知りたくて読みました。著者が患者のために何ができるかということを真摯に考えてきたことがよくわかりました。診療報酬や介護報酬で誘導される以前に、そうした志を大切にする医療者の姿を見ました。医療者が「気付き」という言葉を使うとき、何でも見える化すればいいというものではないんだなと思います。おむつを買いに行けない夫のエピソードが印象的でしたが、必要な情報が正しく伝わること以前に、介護することもされることも、生活の一部というか身体で感じるものとして理解したいと思います。2022/06/13