内容説明
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
ごく一部の有名建築家を除き、建築家として働く人たちの実態は、これまで意外なほど明らかにされていない。建築家という存在そのものがゆらぎはじめている現代、専門的な教育を受け、難関の資格試験をクリアし、建築家を自認するようになる彼・彼女たちは、どのように考え、動き、働いているのか。非意匠系の建築設計者、地方都市で活躍する建築家、さらには建築家を自認しない建築家など、さまざまな建築家の姿を、背景にある時代性とともに考察し、その輪郭を描きだす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
富士さん
4
思いのほか意外な内容であると同時に、社会学の専門職研究への適用方法の具体例として興味深く読みました。まず、建築家は手堅い技術職であると思い込んでいたのですが、思いのほか芸術的水商売だったことに驚きました。エートスとは聞こえはいいですが、要は武士は食わねど高楊枝的な気位と内々の評価を生きる糧にしている業界のようです。そんな建築家がどうやって冷ややかな世間と渡り合い、自分の価値観を受け入れてもらうかは、ブランドを付加価値の源泉にしている業界の普遍的な苦労であって、一般的な疑義を持つ内容だと思いました。2025/11/12
たかきょ
1
建築家を職業として定義することを、社会学の方法から試みた…けれど、結局著者も言っているように、「最終審級」が無ければ専門職としての位置付けは困難なように思えました。とは言えいつもメディアを賑わす以外の、色んな「建築家」の仕事が紹介されていました。 大学には建築学部もできてきているので、今後ますます色々な建築家が出るように思えます。 ちょっと建築士と混同しているようなところや、建築家協会の憲章=建築家の定義?みたいに扱っているところは気になるかも。2022/02/07
たろーたん
1
覚書。建築家とは何なのか。それを著者は「建築家エートス」に求める。これは建築家が大学教育で身につける支配的なハビトゥスのことで、例えば、以前のスター文化人が語った「美しさ」「空間の質」といった建築家界隈的には意味がある「建築家らしい」恣意的なものを指す。そして、彼らが卒業し、実際に建築家として働く時のID問題も面白かった。建築家エートスを持つのだから、芸術的な要素を入れられない建物ではなく、その界隈で紹介できる物を持たなくてはならないが、そんな物は持ってない。俺は本当に建築家として名乗っていいのだろうか。2021/10/13
takao
0
ふむ2025/06/07
ftoku
0
国家資格である建築士とは異なる「建築家」とは何なのか。職業としての建築家について、建築教育を受けた著者の経験も含めながら社会学的にアプローチされた本。ブルデュー社会学を援用して、建築家界における人々の多様な実践が見事に描かれている。そして後期近代社会の要請により変容しようとする状況も示される。2021/04/22




