内容説明
100年に一度と言われる感染症の蔓延に、日本の社会はどのように対応したのか、また対応しなかったのか。深刻な事態を風化させないために記録しよう、という共通の思いで、森達也のかけ声のもと、論者たちが集結した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ophiuchi
16
バブル崩壊以降、度重なる災害や経済危機など日本社会は次々と厄難にさらされたが、コロナ禍が日本にとどめを刺したと言われることになるのかもしれない。全体に散漫な印象は免れないが、これが第二、第三と続けて出ることの意義はあると思う。2020/11/20
tomonokko
9
論者の顔ぶれを見て読むことを即決。コロナ禍を定点観測するという目的のもと、この状況を様々な視点から読みとくという試みは重要。個々の専門から話を展開するため、貧困や難民、差別などについては報道で浮かび上がらない個のレベルまで降りて語られることで、有り難いことにあまりコロナで生活の変わることがない自分も実感として現状を理解するにはとても良かった。一方で、宮台氏の第2部のように「一体何を読まされているんだろうか」というような論考も。なぜか宮台氏だけ分量が多かったので、第2部なしで他分野の論考に回してほしかった。2021/01/03
小鳥遊 和
5
検査関連の記述のみ紹介する。斎藤環は、厚労省資料(推定)同様に擬陽性、擬陰性の問題を例示しそれが含意する「PCR検査のむやみな拡充は医療崩壊を招くので好ましくない」説は社会全体を俯瞰すれば正しいとするが、「検査で不安を取り除いて欲しい」との理屈を超えた気持ちを持つ大多数の人々には独善的主張または恫喝に見えると論じる。結論は、検査体制の現状を開示した上で「できるだけ迅速に体制整備するが、費用も人手も限界があるのでもう少し待ってほしい」と繰り返しアピールすべきだった、というもの。この論には大いに納得がいく。2025/05/22
あべし
5
ちょっと新型コロナウイルスに対する知識の獲得を疎かにしていたなあ、と反省した。一年たってしまったが、新型コロナウイルスにへの学習を幅広く学んでいこうと思う。 この書籍から学んだことは、 ① 日本人は「みんな」が大好きであるがために「思考停止」になっている人間が多いということ ② 「見えないもの」を「ちゃんと見ない」から、同調圧力に屈服するということ ③ SNSの効果的な使い方をしていくことで、下から上への意見を広げていこうということ もう、世界は大きく変わってきている。学ばなくては、置き去りになる。2021/01/31
かみーゆ
5
コロナ禍の定点観測としての意義は大きいと思うけど、宮台真司とか書きたいこと書いてるだけだし、他にも自分のフィールドの話をアピールしたいだけみたいに読める人もいて、書き手の意識が統一されておらず散漫な印象なのが残念。特に「メディア」のとこ、この間コロナ関連の記事が1面トップになったのは何回あったのかとか、そういう定点観測として求められるものがなくて政府批判とかしてるのは勘違いとしか思えん。望月さんキライじゃないけどこれは完全に人選ミス。プチ鹿島氏みたいにメディア客観視できる人が必要だったと思います。2020/10/18
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