内容説明
◆俳句形式への信頼
「俳句は意味ではない、リズムだ」─弟子の私たちは湘子から何度この言葉を聞かされたことか。俳句という詩型への信頼がそう言わせるのだろう。
(「湘子が私たちに託したもの」より:小川軽舟)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
88
水原秋桜子の高弟だった藤田湘子の代表的な百句。藤田湘子の有名な句には「愛されずして沖遠く泳ぐなり」がある。湘子の句をまとめて読むのは初めてだった。私は秋桜子が好きなので、どうしても比較してしまう。秋桜子にくらべて、奔放な表現が多い。また俗の世界も積極的に取り入れられている。「音楽を降らしめよ夥しき蝶に」のように、主観的な世界に踏み込んで美を表現したものが気に入った。2015/01/15
豆ぐみ
2
この見開きページで1句ずつ解説が載ってるシリーズは読みやすい。年代別に湘子の作風の変遷なども教えてくれる。軽舟さんは文章も上手い。2014/10/15