中国vs.世界 - 呑まれる国、抗う国

個数:1
紙書籍版価格
¥1,012
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

中国vs.世界 - 呑まれる国、抗う国

  • 著者名:安田峰俊
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • PHP研究所(2021/05発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569849478

ファイル: /

内容説明

ナイジェリアには、中国人の酋長が何人もいる。例えば中国国有企業の現地支社に勤める27歳の李満虎は、現地の権力者からの要望で突然地元部族の酋長になった。ナイジェリアと中国との関係が濃密であることの証左といえよう。中国に親しみを持つ国は、他にもセルビア、エチオピアなど多数存在する。だがその一方、中国ではなく台湾と国交を結ぶカリブ海の小国など、中国に対抗する姿勢を貫く国もある。本書は大国と相対する12か国のリアルを活写。京都精華大学学長ウスビ・サコ氏、「職業はドイツ人」コラムニストのマライ・メントライン氏との対談、さらに孔子学院への潜入記も収録。【内容例】vs.イスラエル――サイバー外交に水を差す「開封のユダヤ人」問題/vs.カザフスタン――「一帯一路のスタート地点」が直面する新疆問題/vs.オーストラリア――スパイとコロナ禍で「蜜月」から「対立」へ/vs.カナダ――中国が民主主義社会をハックする/vs.スリナム――客家と秘密結社と華人大統領 etc.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まると

24
「八九六四」を書いたルポライターの著者が、良くも悪くも中国と縁の深い国のことをあれこれと書いている。最初のイスラエルに「帰還」した「開封のユダヤ人」の話は興味深かったが、他はさして驚くべき内容はなく、まとまり度の高いガイドブック風の書きっぷりです。それもそのはず、コロナ禍で現地に行けていないのだから、独自のエピソードに乏しくて当然。それは著者も承知しており、あとがきで「未来の仕事の準備ノート」とも記している。その辺は「さいはての中国」など過去の新書で面目躍如しているのだろうが、全体に食い足りなさは否めず。2021/07/14

サケ太

24
『現代の世界で、中国人の姿をまったく見ない国はほとんど存在しない。』各国から見た中国の姿。イスラエル、ナイジェリア、カザフスタン、エチオピア、オーストラリア、セントビンセント及びグレナディーン諸島、セルビア、カナダ、パキスタン、スリナム。知ってる国からマイナーな国まで。日本から見える、漠然と抱いていた中国のイメージは他国にとってどういうものか。反発、迎合、不審、信頼。実際の動きやその国出身の人たちから見える考え方。コラムの『孔子学院をスパイする』には笑ってしまったが、中国語を学びたくもなってしまう。2021/05/27

Toska

11
「世界が中国を見る目」というと欧米マスコミの見解で事足れりとされがちな中、敢えてアフリカや中南米、イスラエル、パキスタンなどに突っ込んでいくのがこの著者らしいところ。対外関係でお高くとまってしまう日本に対し、中国は欲得と好奇心丸出しで相手の懐に飛び込もうとする。そのため、例えばアフリカとの関係作りで日本は中国の足元にも及ばない。他方、極度に強引かつ独善的な中国の姿勢が顰蹙を買う場合も多く、そういう意味では外交下手。ともあれ、ほんとにパワーのある国だということがよく分かる。2023/01/12

Hatann

11
2018年の米国シンクタンクの調査によると、世界世論の対中感情は全体的に好意的だった。調査対象25ヶ国について好意的45%・悪意的43%とのこと。日本は好意的17%・悪意的78%となっている。日本が偏っていることにつき自覚的であるべきだが、参考として各国の対中感情・状況が素描されている。超メジャーを回避してマイナーな国を取り上げるのが著者らしい。冒頭からイスラエルが紹介され、ヨーロッパからはセルビア、南米からはスリナムを取り上げる。コロナ以降、嫌中に傾きつつあるが、客観情勢は冷静に認知したいものだ。良著。2021/08/19

スプリント

8
国家権力が強く、デモを弾圧する国が大国になることは世界のリスクが格段に上がることを意味します。2022/01/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/17982868
  • ご注意事項