ブルーバックス<br> 理系女性の人生設計ガイド 自分を生かす仕事と生き方

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ブルーバックス
理系女性の人生設計ガイド 自分を生かす仕事と生き方

  • ISBN:9784065231814

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内容説明

理系の学部出身の女性は増えているとはいえ、理系であることを生かして活躍する女性はまだ少数派で、その実態はあまり知られていなことも。そんな「リケジョ」はどんな場所でどのような仕事をして、どのようなプライベートライフを送っているのか、先輩リケジョ達の体験やリケジョを取り巻く環境がどうなっているかを、レポートします。
第1部では、リケジョの憧れの先輩たちが今までの理系女性人生を語ります。語ってくれるのは、東北大学の副学長で、生命科学分野の研究第一人者である大隅典子さん、東京大学教授で、今注目の流体工学を研究している大島まりさんのお二人。研究者として大切だと感じること、そして女性ならではの苦労話、これからの時代を見すえたアドバイスなど、これから理系を目指す女性、迷っている女性、理系の道を歩み始めた女性、理系女性と一緒に働く人などに参考になることが満載の内容です。また、第2部でさまざまな分野の研究者や企業で活躍する理系女性を取材しまとめている、日刊工業新聞社の論説委員の山本佳世子さんの仕事や理系の能力の活かし方、気持ちの持っていき方なども紹介します。
第2部ではリケジョが中学、高時代から大学、社会人へと進むなかで、どのような困難にあうことがあるのか、どんな悩みを乗り越えて進んでいるのか、といった実態をレポートします。また、時代の変化によって変わってきたことや、逆に変わらないことなどを大学、企業など分野や状況別に解説。女性だからと肩肘張る必要はないとしても、女性だからこそぶつかりがちな壁を知っておくと、慌てず対処できたり、ライフプランを立てやすくなるかもしれません。
大学での研究職、国立研究開発法人などの公的研究機関、企業も化粧品会社やライフサイエンス系のベンチャー企業などいろいろな業種を、また企業と大学両方での経験がある研究者など幅広く、さまざまな実例を紹介します。結婚や子育て、海外での経験とも絡めて、理系女子としての生き方をイメージする一助となる1冊です。

目次

第1部 先輩リケジョたちが歩んできた道
第1章 研究者へと導いてくれた、身近なロールモデル  東北大学教授 大隅典子さん
理系に役だった、小中学生で身につけた英語力と国語力/大学院で経験した挫折と涙/世界最先端の研究を実感するワクワク感/公私の転機が一度にやってきた/30歳代で東北大学医学部の初女性教授に/「少し背伸び」が力に ほか
第2章 悩みながらたどり着いた「これだ!」と思える研究  東京大学教授 大島まりさん
小学年生で衝撃を受けた、アポロ11号月面着陸/大学院で鍛えられながら、研究のおもしろさに魅かれていった/米国留学で感じた日本との差、男女の違い/工学部の正しいイメージを!/40代で結婚、出産。何が起こるかわからない ほか
第3章 総合産業紙の記者として、また博士号を取得して 日刊工業新聞社論説委員、編集局科学技術部編集委員 山本佳世子 理系の学びと記者の仕事/男女、文理、出身、年齢……さまざまな壁をこえて ほか
第2部 大学で、企業で。理系女子のさまざまな活躍の場所
第4章 リケジョマインドとそれを取り巻く環境
「理系」×女性」というまだまだ少数派の存在(大学や企業、ジャンル別女性研究者の数 ほか)
大学や企業における理系女子の居場所(理学部と工学部/研究者、技術者、学者、科学者、大学教員/理系ならではの企業での働き方/長い仕事人生をイメージできる、先輩リケジョを見つけていく ほか)
第5章 理系の第1歩、大学選択の悩み方
「自分」と「時代」の特性を知って生かす(「文系か理系か」から「文理融合」へ/数学、物理がバリバリに得意でなくても/コミュニケーションやプレゼンテーションが得意なら ほか)
理系でも文系的な視点が必要な時代(小・中・高校生から探求学習を/迷うなら理系がおすすめの理由 ほか)
得意・不得意や性格から、どう進路を考えるか(「数学が苦手」は誤解かもしれない ほか)
第6章 理系の大学院と研究を知る
データサイエンスが欠かせない時代(研究とはなにか/「理論科学」「実験科学」「計算科学」 ほか)
大学院を考える(研究室、指導教員はどう選ぶか/修士は学部の延長、博士は研究者への険しい道 ほか)
第7章 理系の研究職、仕事とプライベートはどうなる?
大学の研究者、企業の研究者(大学研究者を取り巻く環境/さまざまなセクションで活躍できる企業の魅力 ほか)
公的研究機関の研究者(国立研究開発法人の恵まれた環境/時間の使い方を工夫できる利点 ほか)
働く女性ならではの悩みとは(結婚の時期や姓はどう選ぶ?/育児・家事負担の男女差は研究者でも ほか)
第8章 企業・大学トップの理系女性から見えてくる、これからのリケジョ
大企業トップの先輩リケジョたち/ベンチャー企業という選択肢/大学組織をまとめるリケジョの姿勢
第3部 リケジョ教授が現在・未来のリケジョを語る
2020年ノーベル賞では明るい話題が/テレワークも味方にして、男性の意識を変えていく/理系学生の現在/これからのリケジョ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

zoe

23
現在社会の上級職についている著者らにはロールモデルとなる先達の女性は極めて少なかった。家庭環境が研究者へ進む道を開いた様だ。中には、多数のロールモデルが紹介されています。(補助などあるが)博士課程は、授業料を払い、何も無いところから新しいモノを生み出す事を学ぶ場。近年、博士課程へ進む学生が減っており、ポスドクの期間限定の仕組みの影響か。在宅ワークが可能な今、女性は働き易くなった。AIは、人に代わるか?代わるものも有れば、人でないとできないものも残る。リケジョは、講談社の登録商標だそう。2021/07/08

てまり

4
かなりガチの研究者指向の子向けの本。研究して生きていく道って厳しいな……という気持ちです。男性でも。実家が太くなかったら研究に進みにくくならないか心配。門外漢なので、そもそもの科学の分け方(演繹とか帰納とかデータサイエンスが最前線だとか)も勉強になりました。どの学問が女子に向くかという点は、社会が女子に期待するものが変わるにつれて変化していくのでしょうな。女性は40代くらいになると男性同士でなら暗黙のうちに通じているパワーゲームのルールに弾かれがち、というのが興味深い。2022/01/05

Bevel

4
以下引用:ただ、最近の大学の環境を知る私は「昔なら大学の環境が快適だったけれど、この時代に大学にこだわりすぎないほうがいいのではないか」と思います/つまり、ワーク・ライフ・バランスの点でも「大学は企業より魅力的」といえない要素が増えてきており、博士も企業を就職先に考えてもよいのではないかと思うのです/典子:(…)その意味で私がもっとも大事で、しかも有効だと思うのは「男性の意識改革」です。まり:同感です。女性側に注目した施策に偏るのではなく、家事や育児が担えるよう男性の働き方を変えることが、重要だと思います2021/07/09

まつひろ

2
非常に優秀な研究者のお話という印象。小さいころから研究者の親を見ていれば、研究職も身近になるだろう。しかしそうした話(成功譚)だけで、人生設計ガイドになりうるのだろうか。失敗があっても、研究職についている人もいる。2021/06/20

やま

2
良い意味で力の抜けた本。理系に進んで本当に良いのか悩んでいる学生には一読の価値があると思う。2021/11/17

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