内容説明
臨床工学技士を目指す方のための「生体物性」の教科書である。わかりやすい内容とするため,知識の羅列ではなく「なぜ」にこだわり解説した。巻末には試験対策として便利な要点をまとめ,さらに過去の問題と解説をWebに掲載した。
目次
1. 生体物性の概要
1.1 生体物性と医療
1.2 生体物性と生体構造の階層性
1.3 生体物性の特徴
1.3.1 異方性
1.3.2 非線形性
1.3.3 周波数依存性
1.3.4 温度依存性
1.3.5 反射・散乱・吸収の特異性
1.3.6 経時変化性
2. 生体物性に重要な生体物質
2.1 水
2.2 電解質
2.3 タンパク質
2.3.1 タンパク質を構成するアミノ酸
2.3.2 タンパク質の種類と機能
2.3.3 タンパク質の構造
2.3.4 タンパク質の変性
2.4 脂質と細胞膜
2.4.1 単純脂質
2.4.2 細胞膜を構成する複合脂質
2.4.3 細胞膜の構造
2.4.4 細胞膜の物質透過性
2.4.5 細胞内液と細胞外液
3. 生体の電気的特性
3.1 受動的特性
3.2 能動的特性
3.2.1 静止電位
3.2.2 活動電位
3.2.3 神経細胞
3.2.4 生体の磁気
3.3 電流の生体作用
3.3.1 電撃
3.3.2 電撃の周波数特性
3.3.3 機能的電気刺激
3.4 電磁界の生体作用
3.4.1 静電界
3.4.2 静磁界
3.4.3 超低周波電磁界
3.4.4 低周波・中周波・高周波電磁界
3.4.5 超高周波電磁界
4. 生体の音響特性
4.1 音と超音波
4.1.1 音速
4.1.2 音響インピーダンス
4.1.3 超音波の減衰
4.2 超音波の医療応用
4.3 超音波の安全性
5. 生体の力学的特性
5.1 力学的性質を表す用語
5.1.1 応力
5.1.2 ひずみ
5.1.3 ポアソン比
5.1.4 弾性率
5.1.5 粘性・粘度
5.2 生体組織の力学モデル
5.3 生体組織の力学的特性
5.4 筋肉の分類と構造
5.5 骨の構造とリモデリング
6. 生体の流体的特性
6.1 血液とその粘度
6.2 血管内を流れる血液
6.3 層流と乱流
6.4 血液循環と心拍数調節
6.5 血管の構造と脈波伝搬
7. 生体の熱的特性
7.1 熱と温度
7.2 ヒトの体温とその調節
7.2.1 熱の産生
7.2.2 熱の伝搬
7.2.3 熱の放散
7.2.4 体温調節と発熱
7.3 熱の生体物質への影響
7.4 熱の医療応用
8. 生体の光特性
8.1 光
8.2 原子・分子のエネルギー
8.3 光のエネルギーと光の吸収
8.4 色と色覚
8.5 生体物質による光吸収
8.5.1 可視光領域
8.5.2 紫外線領域
8.5.3 赤外線領域
8.6 光の反射・透過・散乱・減衰
8.7 光の医療応用
8.7.1 パルスオキシメータ
8.7.2 サーモグラフィ
8.7.3 レーザ手術装置
9. 生体の放射線特性
9.1 放射線の種類
9.2 放射線に関する単位
9.3 放射線と物質の相互作用
9.4 放射線による生体への影響
9.5 放射線の医療応用
9.5.1 放射線診断
9.5.2 核医学検査
9.5.3 放射線治療
9.6 放射線の安全性
付録(生体物性の要点)
1. 一般的性質
2. 生体の電気的特性
3. 生体の音響特性
4. 生体の力学的特性
5. 生体の流体的特性
6. 生体の熱的特性
7. 生体の光特性
8. 生体の放射線特性
引用・参考文献
索引