内容説明
前半はマクスウェルの方程式の導出までをその完成に寄与した科学者の業績を時系列に沿って,例題と問題を用い解説。後半は輻射,導波路,アンテナの理論を詳述し,マクスウェルの方程式を量子化して電磁波が光子となることを解説。
目次
1. ベクトルの公式
1.1 ベクトルの和,差と積
1.2 ベクトルのスカラ積(内積)とベクトル積(外積)
1.3 単位ベクトル
1.4 ベクトル演算子
章末問題
2. 電界
2.1 電界,電気力線,電束密度,電気変位,電位
2.2 ガウスの定理
2.3 発散の定理
章末問題
3. 磁界
3.1 磁石が作る磁界と電流が誘起する磁界
3.2 ビオ・サバールの法則
3.3 磁界に関するガウスの法則
3.4 アンペールの法則
3.5 ストークスの定理
章末問題
4. 電磁誘導
4.1 ファラデーの電磁誘導の法則
4.2 ファラデーの法則の定式化
4.3 電磁誘導
4.3.1 磁束の時間変化割合
4.3.2 定常磁界中のローレンツ力
4.3.3 電流が流れている導体に外部磁界が作用する電磁力
4.3.4 閉回路の運動による電磁誘導
4.3.5 有限長直線導体の運動による電磁誘導
4.4 レンツの法則
4.5 アンペールの法則とファラデーの法則
4.6 アンペールの実験と電流の単位アンペア
4.7 電流連続の式と変位電流
4.8 ベクトル・ポテンシャル
4.9 陰極線
章末問題
5. 電気エネルギーと磁気エネルギー
5.1 静電容量と電気エネルギー密度
5.1.1 電界と電気ポテンシャル
5.1.2 静電容量と電気エネルギー密度
5.1.3 電気エネルギー密度
5.2 インダクタンスと磁気エネルギー密度
5.2.1 巻線コイルのソレノドとトロイドにおける磁界
5.2.2 ソレノイドとトロイドのインダクタンス
5.2.3 磁気エネルギー密度
5.3 電気エネルギー密度と磁気エネルギー密度の和
5.4 オームの法則とジュールの法則
章末問題
6. 電磁波
6.1 マクスウェルの方程式
6.2 自由空間における平面波解析
6.3 SI単位系
6.4 電界と磁界の偏波方向
6.5 ポインティングの定理とポインティング・ベクトル
6.6 スネルの法則とフレネルの法則
6.6.1 境界条件
6.6.2 スネルの法則
6.6.3 フレネルの法則
6.6.4 複素誘電率と電磁波の吸収
6.7 導波管を伝搬する電磁波とヘルムホルツの方程式
6.8 導波管を伝搬する電磁波のモード
6.8.1 TEモード
6.8.2 TMモード
6.8.3 TE10波のエネルギー密度とエネルギー伝送
6.8.4 マイクロ波発生装置
章末問題
7. 輻射とアンテナ
7.1 スカラ・ポテンシャルとベクトル・ポテンシャル
7.2 ローレンツ・ゲージとゲージ変換不変の法則
7.3 ソースを含む波動関数と遅延ポテンシャル
7.4 ヘルツのダイポールとアンテナ
7.5 半波長ダイポールアンテナ
章末問題
8. 輻射場の量子論
8.1 量子力学の背景
8.2 調和振動子の量子化とボゾン・オペレータ
8.2.1 単純調和振動子の波動方程式と解
8.2.2 ボゾン・オペレータを用いた調和振動子の量子化
8.3 電磁波の正準方程式
8.4 電磁界の量子化
8.5 プランクの法則
章末問題
付録
A.1 テイラー展開
A.2 オイラーの公式
A.3 双曲線関数
A.4 フェルミ粒子とボーズ粒子
A.4.1 フェルミ粒子とパウリの排他律
A.4.2 フェルミオンの生成と消滅のオペレータ
A.4.3 ボーズ粒子
A.5 物理定数表
引用・参考文献
章末問題解答
索引
代表的な科学者の伝記(五十音順)
アンペール
エルステッド
クーロン
サバール
ディラック
ビオ
ファラデー
プランク
ヘルツ
ボルタ
マクスウェル