内容説明
なぜ里親たちはこれほど懸命に「家族」を続けるのだろうか。「家族」の自明性が様々な視角から切り崩され、家族論自体が閉塞している今、里親の家族形成の過程から、それでもそこに何らかの意味を感じ営み続ける「家族」とは一体何か、にせまる。
目次
序 章 家族とは何か
1 本書の出発点
2 金沢ホームと「家族」
3 「家族」の意味
4 里親という「家族」
第I部
第一章 「家族」イメージの変遷
1 「家族」へのまなざし
2 家族問題の一般化
3 「家族」への恐れ
4 家族のゆらぎ
第二章 里親制度と養子縁組
1 子どもは誰のものか
2 里親制度の位置づけ
3 長期養育と養子縁組
4 高まる里親養育への期待
5 里親をする人々
第II部
第三章 親をする
1 里親になる動機
2 育ち直し
3 子どもとの距離
4 異なる「親」への態度
第四章 問題行動
1 「盗み」と家族
2 良好に見える関係
3 コミュニケーションがとれない
4 気持ちをぶつけ合う
5 問題行動をめぐる親子関係
第五章 名字──家族の標をめぐって
1 家族名
2 里親名を用いること
3 親であること/里親であること
4 実親への決別
5 名字と家族意識
第六章 養子縁組という「家族の枠」
1 契約による親子
2 養子縁組を志向しない
3 養子縁組を志向する
4 親子という枠へのふたつの距離
第七章 家族をする
1 「家族」の実践
2 家族内のヒエラルキー
3 子どもを「家族」に位置づける
4 子どもの居場所
第八章 家族の構築と別れ
1 里親と子ども
2 構築される家族
3 「親」へのこだわり
4 「家族」への意識
終 章 里親からみる「家族」
1 里親研究の射程
2 時間の共有と関係性の構築
3 「家族」という枠への想像力
4 今後の課題
あとがき
参考文献
索引
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- 皇帝の淫らな求婚~恋姫は寵愛に蕩けて~…
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