内容説明
戦前からの自主独立を尊ぶシュタイナーら私立学校の理念を、戦後公立学校に拡げようとしたH.ベッカーを皮切りに、学校開発理論等をふまえ、又ボン基本法以後90年代の各州教育法改正を経て改革が具体化される。学校の自律性の保障、協働的な自治、学校プログラム開発を柱とする学校づくりの試み。
目次
はしがき
序 章 本書の課題と視点
1 現代日本の学校改革の問題状況
2 本書の課題と視点
第1章 戦後ドイツにおける私立学校法の制定
1 私立学校法を検討する意味
2 私立学校法制の歴史的展開とボン基本法
3 私立学校法の制定過程
4 私立学校法制定の教育史的意義
第2章 H.ベッカーの「管理された学校」批判と「自由な学校」の理念
1 H.ベッカー研究の意義と方法
2 H.ベッカーの教育思想の背景
3 「管理された学校」批判と「自由な学校」の理念
4 H.ベッカーの「自由な学校」の理念とドイツ教育審議会勧告
第3章 ドイツ教育審議会勧告以後の教育学研究の展開
1 ドイツ教育審議会勧告以後の学校改革
2 「良い学校」に関する実証的研究とその特質
3 学校開発理論の展開とその特質
4 一九八〇年代の教育学研究の教育史的意義
第4章 現代ドイツの学校改革と「自律的な学校」の創出
1 一九九〇年代の学校改革の全体的動向
2 「自律的な学校」と協働的学校自治の創出――ブレーメン州を事例として
3 「学校プログラム開発」の理念と方法――ニーダーザクセン州を事例として
〈付録〉三つの学校プログラム(抜粋)
注
あとがき
主要参考文献
索引