内容説明
文化の複製技術は進歩した。フィルムやネガ、レコードなど物質性はデジタル化される。身体も場所ももたない情報が激しく流れ、結合し再編集される抽象世界。その只中で再び形を変えたアウラや身体性・場所性が見出されている。このわれわれの「グローバル」世界はしかし文化を均質化しはしない。文化変動ダイナミズムをどう記述すべきか。
目次
序 章 メタ複製技術時代の文化社会変動──本書の目的と構成
1 グローバリゼーションと文化
2 集合現象としての文化変動
3 社会・文化変動と複製技術
4 本書の構成
第一章 メタ複製技術時代におけるアウラの所在──〈情報〉としての芸術、その価値とは何か
1 はじめに
2 現代における「芸術」問題の所在
3 「お金で買える価値」としての文化
4 メタ複製技術時代における文化と芸術
5 アウラもしくは崇高性についてベンヤミン「アウラ」概念の再検討
6 〈情報〉としての芸術、その価値の所在
7 経済的価値・社会関係的価値・アウラ的価値
第二章 テクノ・エクリチュール──音楽における身体性と共同性の非在/所在
1 MUNEOHOUSEムーブメント
2 テクノ・エクリチュール
3 〈音楽〉におけるテクノ・エクリチュールの展開
4 インターネットを媒介とするテクノ・テクノ・エクリチュール
5 ムネオハウス・ムーブメント
6 「宙吊りであること」の可能性
第三章 グローバリゼーションと大衆文化──クラブカルチャーに見る重層モラルコンフリクト
1 はじめに
2 グローバリゼーションとは何か
3 大衆文化とは何か
4 文化と社会関係
5 クラブカルチャーとは何か
6 クラブカルチャーのローカリゼーション日本の場合
7 クラブカルチャーを経由した日本と世界
8 韓国のクラブカルチャー重層モラルコンフリクト
9 クラブカルチャーに見る「グローバリゼーション」の意味
第四章 メタ複製技術時代の政治とカリスマ──二〇〇八年アメリカ大統領選挙における集合的沸騰
1 はじめに「ロックスターのような」大統領
2 メタ複製技術時代のカリスマ
3 うたう身体としてのオバマ
4 オバマを語る人びと
5 メタ複製技術と〈熱狂〉
6 真正性の構成
7 前払いされた真正性
8 おわりに
終章 メタ複製技術時代の社会的アイデンティティ
1 メタ複製技術の共同性
2 メタ複製技術時代のアイデンティティの所在
あとがき
参考文献
索引
感想・レビュー
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愛楊
抹茶ケーキ
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