内容説明
「一にして不可分なる人間、知解し、感じ、歩き回る人間」。イタリア・ルネサンスの精華を受け継ぐ、医師して自然哲学者、占星術師にして自己省察の人。思想的マニエリスムの知的巨人、ジロラモ・カルダーノ(1501-76)の豊饒にして錯綜した世界を開示すべく、榎本恵美子氏は長年にわたって独創的な視点からアプローチしてきた。本書は、今後のカルダーノ研究の地平を拓く「来るべき書物」である。「どんな仕方にしろ、私の名は残るだろう」。爛熟するルネサンスの文化と思想を映す鏡、天才カルダーノは、百科全書的な知を網羅し、諸学に多大な影響を与えました。本書は、文学的な自画像である自叙伝という切り口から、この天才の多岐にわたる活動を統合し、その知のコスモスを描き出す壮大な試み。ルネサンス人の自己認識と世界観を知るための必携書!
目次
bibliotheca hermetica 叢書の発刊によせて
まえがき[ヒロ・ヒライ]
第一部 カルダーノとは誰だったのか?
第一章 カルダーノの生涯と仕事
第二部 『わが人生の書』の研究
第二章 自叙伝『わが人生の書』とは?
第三章 自叙伝の形式と占星術
第四章 自叙伝にみる医学者ガレノスの影響
第五章 カルダーノと夢解釈
第六章 守護霊との対話
第三部 『一について』の研究
第七章 秩序ある多様性『一について』の考察
第八章 翻訳 カルダーノ『一について』
補遺
あとがき――カルダーノを探す旅
カルダーノ研究の最前線――本書の解説にかえて[坂本邦暢]
参考文献一覧
図版一覧
初出一覧
人名索引
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