女性の就業と親子関係 - 母親たちの階層戦略

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女性の就業と親子関係 - 母親たちの階層戦略

  • 著者名:本田由紀
  • 価格 ¥3,410(本体¥3,100)
  • 勁草書房(2021/05発売)
  • ポイント 31pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326648627

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内容説明

第1部では女性が仕事を続けるかどうかを左右する要因を分析し、本人の教育歴や仕事への考え方、夫の収入等が仕事をめぐる格差を生み出していることを明らかにする。第2部では子育ての違いを生み出す背景と子どもへの影響を検討する。進学塾通いやお手伝いなどのしつけ等「教育ママ」の現状を描き出す。

目次

まえがき

第I部 就業

第1章 女性の階層と就業選択――階層と戦略の自由度の関係[松田茂樹]
 1 階層的な地位と就業上の地位達成の<矛盾>
 2 階層と戦略の自由度
 3 希望と実際の就業パターンの関係――仮説1の検証
 4 就業継続する理由と離職する理由――仮説2、3の検証
 5 戦略の自由度から見えること

第2章 既婚女性の就労と世帯所得間格差のゆくえ[真鍋倫子]
 1 はじめに
 2 夫の収入と妻の就労
 3 妻の就労と世帯間の所得格差
 4 分析
 5 まとめ

第3章 晩婚化と女性の就業意識[四方理人]
 1 晩婚化・高学歴化と性別役割分業
 2 性別役割分業意識の変化
 3 性別役割分業意識と結婚のタイミング
 4 「就業意識」について
 5 就業意識と結婚のタイミング
 6 「結婚意志」の強さとの関係
 7 結論

第4章 育児休業取得をめぐる女性内部の「格差」――「利用意向格差」と「取得格差」を手がかりに[相馬直子]
 1 育児休業取得率の数値目標――女性80%・男性10%の意味
 2 なぜ意識と実際の行為を両方問うのか
 3 取得層と非取得層の違いはどこにあるのか――女性間の「取得格差」
 4 利用意向にも「格差」は存在するのか――利用意向あり層・なし層の特徴
 5 「使う自由・使わない自由」に配慮した制度へむけて

第5章 女性の就業年数に及ぼす地域の条件[小倉祥子]
 1 都道府県別にみる女性の勤続年数の傾向
 2 分析のためのデータ選びとその概要
 3 福島市と広島市
 4 勤続年数が何によって説明されるのか
 5 福島市と広島市に必要な施策とは

第II部 子育て

第6章 家族の教育戦略と母親の就労――進学塾通塾時間を中心に[平尾桂子]
 1 学校外教育産業が意味するもの
 2 家計の教育費支出と母親の就労
 3 都道府県別通塾率と女性の労働供給
 4 進学塾を利用しているのは誰か
 5 学校と家庭の<あいだ>

第7章 小中学生の努力と目標――社会的選抜以前の親の影響力[卯月由佳]
 1 メリトクラシーの教育と親の影響力
 2 親の影響力を把握するための問題設定
 3 小中学校の努力と目標を決定する要因
 4 結論

第8章 父親の養育行動と子どものディストレス――「教育する父」の検証[石川周子]
 1 問題意識
 2 先行研究の概観――仮説の構成
 3 実証的検証1――父親の養育行動と子どものディストレス
 4 実証的検証2――父親の教育的関わりと子どものディストレス
 5 まとめ――「ケアラーとしての父」「教育する父」のインパクト
 6 本研究の課題――父親研究の今後の方向性

第9章 子どもに家事をさせるということ――母親ともう1つの教育的態度[品田知美]
 1 はじめに――もう1つの教育
 2 子どもの家事をどうとらえるか
 3 どんな親が子どもに家事をさせるのか
 4 家事の教育効果
 5 おわりに――子どもに家事をさせるということ

第10章 「非教育ママ」たちの所在[本田由紀]
 1 日本の母親はすべて「教育ママ」なのか
 2 分析に用いるデータと変数
 3 「教育ママ」/「非教育ママ」を分化させる変数の探索
 4 母親カテゴリー内部での「教育ママ」/「非教育ママ」分化要因
ほか

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