内容説明
教育システムに関わる生徒の自己、つまり心理システムとの関わりからの分析と、教育システムとその他の機能システム(経済、家族、政治、学問、芸術など)との関わりを分析すること。この二つの方向から公共性・個性・学習・カリキュラム等をテーマに、教育システムとその外部との関係に迫る!
目次
まえがき
第1章 公共圏としての学校のシステム論的再編──アレントの「見捨てられた境遇」からルーマンの「尊厳」へ
はじめに
1 学校の公共性をめぐる錯綜した状況
2 学校の社会性と公共性
3 学校の公共性への新たなシステム論的視点
小括
第2章 「個を生かす教育」を生む社会システム
1 「個」を生かす教育というメッセージ
2 「個」の再帰性
3 システムの一部としての自己
4 オートポイエシス的個性の可能性
第3章 オートポイエシスとしての「学習」──ベイトソンからルーマンへ
1 「学習」論の端緒
2 ベイトソンの学習階梯理論
3 ルーマンの学習論
第4章 カリキュラムのシステム論(1)──カリキュラムの内部プロセス
はじめに
1 教育システムにとってのカリキュラム
2 自己準拠的システムとしてのカリキュラム
3 カリキュラムの領域
第5章 カリキュラムのシステム論(2)──カリキュラムの外部プロセス
1 カリキュラムをめぐる構造的カップリングと相互浸透
2 カリキュラムをめぐるリアリティ
3 カリキュラムの機能と公共性
4 カリキュラムの自己観察とパラドックス
第6章 教育システムにおける構造的カップリング
1 機能システム社会としての日本社会
2 オートポイエシス・システム間の関係──構造的カップリングと相互浸透をめぐって
3 相互期待としての「構造的カップリング」──教育システムにとっての構造的カップリング
4 組織を通じての構造的カップリング
註
あとがき
参考文献
索引
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ひろとん