揺らぐ子育て基盤 - 少子化社会の現状と困難

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揺らぐ子育て基盤 - 少子化社会の現状と困難

  • 著者名:松田茂樹/汐見和恵/品田知美/末盛慶
  • 価格 ¥2,970(本体¥2,700)
  • 勁草書房(2021/05発売)
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  • ISBN:9784326602254

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内容説明

首都圏・中京圏における3回の大規模調査で子育ての現状を明らかにする。問題は、母親の育児不安、父親の育児参加、子どもの発達といった各家庭の子育ての「表層」ではなく、脆弱な子育て基盤にある。人々が子育てをしやすくなり、それによって出生率が回復して社会の人口が再生産するには、この子育て基盤の強化が必要である。

目次

まえがき[松田茂樹]

序章 子育て基盤に目を向ける[松田茂樹]
 I  再生産できない社会
 II 子育て基盤
 III 基盤づくりの方向性

第I部 子育て・保育のいま

第1章 親の育てかたと子どもの育ち[品田知美]
 I  よりよい子育てをめぐって
 II 子育て法の多様性と現在
 III 3歳児神話とその信憑性
 IV 映像メディアと親子関係
 V 早期教育の現在とその効果
 VI 子どものよりよい育ちをめざして

第2章 乳幼児の子育てと親の悩み・不安──子育てへの社会的支援の質と量への期待[汐見和恵]
 I  子どもの育ちと社会の責任──現代家族の困難
 II 現代の親の悩み,育児不安──在宅子育て家庭と保育園入所家庭の比較
 III 子育てへの社会的支援の質と量

第3章 居住環境と親子生活[品田知美] 
 I  居住環境と子育て
 II 居住地域と社会的特性
 III 子育て支援施設の利用
 IV 子育てネットワークの形成
 V 育児不安と生活満足感からみた居住環境
 VI 親子生活によりよい居住環境をどう整えるか

第II部 社会関係資本と社会的支援

第4章 子育てを支える社会関係資本[松田茂樹]
 I  地域社会のなかで子育てをする
 II 誰が支え手か
 III 親子を支える
 IV 子育ての孤立
 V 子育ての社会関係資本の創出

第5章 子どもの育ちと親を支える社会的支援の意味[汐見和恵]
 I  少子化対策としての子育て支援
 II 子育て支援における親のニーズ
 III 幼稚園・保育園の提供している事業と親のニーズ
 IV 子どもの育ちと親を支える社会的支援
 V 子育て支援の視点と課題

第III部 職業生活と子育て

第6章 労働世界の変動と男性の家族生活への関わり──労働の過剰と脱標準化が家族にもたらすもの [末盛慶]
 I   「家族する男性」の社会的背景
 II   男性の変化──減少する仕事志向
 III  「家族する男性」に関する研究
 IV  労働世界の変動と男性の家族生活のつながり
 V  現代の労働をとらえる──労働の過剰と脱標準化
 VI  労働の過剰および脱標準化と男性の家族生活
 VII 使用するデータと変数の説明
 VIII 分析──労働世界の変動と男性の家族生活の関連
 IX  労働の脱標準化がもつ意味──ジェンダー秩序が変容する可能性 

第7章 職場環境と男性のワーク・ライフ・バランス──ジェンダー秩序が揺れ動く条件[末盛慶] 
 I   本章における2つの問題意識  
 II  職場環境の構成要素  
 III  父親の育児と仕事の両立を目指した行為──仕事に「見切り」をつけるということ
 IV  父親が育児と仕事の両立を目指して職場で行っている行為──脱仕事志向という概念
 V  使用するデータと変数の説明
 VI  職場環境と脱仕事志向の現状
 VII 職場環境は父親の脱仕事志向および育児時間と関連するか?
 VIII 職場環境の重要性──男性のワーク・ライフ・バランスに向けて


終 章 子育てを支える家庭の経済基盤[松田茂樹]
 I  不安定になる雇用、広がる格差
 II 子育て世帯の経済状況
 III 子育てへの影響
 IV 子どもの発達への影響
 V 子育て世帯に最低限の経済基盤を
 VI 避けて通れない国民負担の問題

参考文献 
あとがき[汐見和恵]
索引