内容説明
戦後の未曾有の混乱にあって、メディアの論調は激しく揺れ動いていた。GHQの存在感が認識されるにつれ、1945年8月からの数ヶ月間のうちに、新聞紙面の構成や登場する知識人の人選がいかに劇的に変化したかを実証的に分析。知識人を媒介としたメディアとオーディエンスの相互作用の実態を解明する。
目次
序 章 「メディアにおける知識人」とは
1 知識人「利用」の効果
2 敗戦直後を考える意味
3 本書の構成
第一章 実践の人・賀川豊彦の「復活」
1 メディアの寵児
2 メディアとの接点
3 「復活」とメディアの激動
4 賀川イメージとその効果
第二章 林語堂「忠言」記事の意味
1 ベストセラー作家
2 交錯するイメージ
3 「忠言」の影響力
4 「宣伝家」としての役割
5 「特ダネ」効果の再定義
第三章 知識人の布置──敗戦直後のメディアにおける転回
1 中断したコラム
2 「民主化」の中で
3 「夢想」から「現実」へ
4 二重の混乱
5 賀川、林の位置
第四章 戦後知識人の「本流(メインストリーム)」の形成──美濃部達吉と大内兵衛
1 美濃部達吉
2 大内兵衛
3 同時「復活」の条件
4 総合性とリーダーシップ
第五章 知識人というメディア
1 知識人論とメディア論
2 コード交換と知識人
3 大衆とGHQによるコード化
註
主要参考文献
あとがき
索引
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽん教授(非実在系)
1
メディアは知識人に発言枠を与えて文字を書かせたりテレビで発言させる。こうして、メディアに接する大衆との間のクッション材となった知識人はメディアと大衆とを媒介する「知識人というメディア」となる。よくよく考えれば当たり前だが、その当たり前の事実にほとんど気付かれなかったということだろう。著者の取り組みはこの段階ではまだまだ不十分であると思うがきっかけとしては好スタートだと思った。2015/07/28
ATSUSHI
0
どの知識人を使うかによって、メディアの立ち位置を示していた。2011/05/25
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