新保守主義の作用 - 中曽根・ブレア・ブッシュと政治の変容

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新保守主義の作用 - 中曽根・ブレア・ブッシュと政治の変容

  • 著者名:豊永郁子
  • 価格 ¥3,080(本体¥2,800)
  • 勁草書房(2021/05発売)
  • ポイント 28pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326301737

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内容説明

あるべき世界でも、あるはずの世界でもなく、われわれの存在に開かれた世界を理解する試みとしての政治学へ。政策リスト作成・ラベル貼りでない「新保守主義」読解。980年代に日本に出現したのは、本当に新保守主義政権だったのか。1990年代に登場したブレア政権は、はたして新保守主義のオルタナティブを提起しえたか。2000年代「ネオ・コン」とラベルされたG.W.ブッシュの政治の実体はなんだったのか。この20年の先進諸国の変化をうながした論理の筋をおいかける。世界に働く力=作用の読解。

目次

まえがき:政治学に世界理解は可能か

  第一部 同時代的伝播――日本の場合

第1章 中曽根政治と新保守主義
 1 新保守主義の国際比較へ
 2 分析レヴェルの設定
 3 「支持の政治」:文化による政治
 4 「パフォーマンスの政治」:ハイ・ポリティックスの突出
 5 「権力の政治」:道徳主義への還元
 6 国民国家外交最初で最後のチャンピオン
 7 中曽根政治の遺産

第2章 失われたコーポラティズム
 1 遅れてきたコーポラティズム
 2 NTT分割論争の展開
 3 コーポラティスト・シナリオの台頭と挫折
 4 引き延ばされた新保守主義革命の意義

  第二部 弁証法的展開――イギリスの場合

第1章 サッチャリズムの成果
 1 サッチャリズムの「成果」諸説
 2 労働党の変貌:アコモデーションか近代化か
 3 新しいコンセンサスの時代
 4 キャッチ・アップ説と保守党の隘路

第2章 ブレア労働党とサッチャリズム(1):「支持の政治」
 1 多次元的アプローチの必要性
 2 二層政党制からポピュラー・キャピタリズムへ
 3 ブレア労働党と「一つの国民」戦略
 4 保守党の迷走

第3章 ブレア労働党とサッチャリズム(2)
     :「権力の政治」、「パフォーマンスの政治」
 1 権力の政治:制度慣性と連続性
 2 パフォーマンスの政治:ディヴォルーションの全面化

第4章 サッチャリズムを超えて
 1 「支持の政治」の変質
 2 1992年総選挙と「政治の人格化」
 3 ブレアにおける「リーダーシップの政治」
 4 労働党における党組織改革の意義
 5 人民投票型民主主義へ

 第三部 ニュー・パラダイム――アメリカの場合

第1章 二つの「帝国」のあいだ
 1 帝国国家アメリカへの呼び声
 2 「超大国」から「覇権国」へ
 3 テクノエンパイア(techno-empire)の予感
 4 デモクラティック・エンパイア(democratic empire)の逆襲

第2章 ブッシュ政権とテクノエンパイア
 1 ハミルトニアンの復活
 2 連邦研究開発予算の動向
 3 ハイテク・ブッシュ
 4 レーガンからブッシュへ:テクノロジー政策の系譜
 5 アメリカの対外政策とテクノエンパイア

あとがき:小泉時代を振り返って

人名索引/事項索引

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