内容説明
訳書200冊の名翻訳家が40年間のエンタメ翻訳界を振り返る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
104
この筆者の田口さんの訳されたマット・スカダ―シリーズは昔から愛読しています。この本ではご自分の翻訳者としての経験を若いころからの翻訳された作品をもとに1回ごとに訳すのに苦労したあるいは勘違いをしたことなどをわかりやすく書かれています。一種の翻訳に関するエッセイのような感じです。もともとが翻訳者のネットワークに連載されたものだということだからなのでしょう。楽しめます。2022/08/22
パトラッシュ
98
田口さんの翻訳には長年お世話になってきたが、数々の翻訳本誕生の裏話を開示する本書もまた楽しい。ギャグや造語などをめぐる英文の難しさや人称の訳し分け、編集者との付き合いに仕事上のこだわりなど、学術分野に比べ軽く見られがちなエンタメ本にも多くの苦労があることを教えてくれる。いろいろ調べた挙句に思いがけぬ誤訳迷訳珍訳に発展してしまったり、他では出てこない下訳を使う事情も正直に書くなど翻訳業界本としても読める。作家と直接ファクスやメールでやり取りした文章などは文学研究にも使えるか。翻訳家を目指す人にこそ勧めたい。2021/07/03
ずっきん
89
ローレンス・ブロックやボストン・テランとのやりとり、翻訳出版事情、はずいとおっしゃる過去の誤訳も若気の至りも赤裸々に語る、エンタメ翻訳四十年。面白かったというより、うわもー、感謝しかない。いや、面白かったんだけどね。実は翻訳者を意識しだしたのは、読メに登録してから。柴田、東江、つまりオースターとドン様以外はストーリーを楽しめればいいんだなんて思ってた。ああ、はずい。あああ、ごめんなさい。ネット環境がなかった頃の翻訳が、どれほど大変だったことか。海外作品は翻訳者とともに語られるべき。値段もね!2021/05/13
Panzer Leader
84
今日はパラパラめくる程度にしようと思ったが面白くて結局最後まで一気読み。エンタメ翻訳40年を振り返って自分の数々の訳書を読み直してその本のエピソード、誤訳などについて語った回顧録。ローレンス・ブロック以外にも結構翻訳されていて幅広く手掛けていたんだなと今さらながら気付く。自分が翻訳物を楽しめるのも田口さんを始めとする翻訳者さんたちのお陰と感謝感謝。本書といい東江さん、越前さん達一流の翻訳者さんのエッセイって何でこんなに楽しく読めるんだろう。2021/05/26
猿吉君
78
超ベテランで大好きな翻訳家さんのエッセイ、出てくる作品みんな読みたくなります!①マットスカダーシリーズやオルタードカーボンが好きなのでハマりました。②翻訳のミスについてはなるほどと思いますが言われなければ判らないので無問題。③数をこなすには下読みしてフィニッシュを自分で、とかもさらりと明かされてます。④他の翻訳家のエピソードが面白い。点数80/100→田口先生の事を知っている人ならかなり楽しめると思います。実は一度会議でお会いしたことがあるのですが、とても優しくジェントルマン、皆様の想像通りの方でした。2021/08/16
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