内容説明
全米20万部突破! 世界13カ国で刊行!
ピューリッツァー賞受賞者が、
バイデン氏本人、オバマ前大統領をはじめ100人以上におよぶ綿密な取材に基づいて、
その「人となり」を描いた究極の評伝!
もっとも不幸で、もっとも幸運な男
すべてが限界を超えたアメリカ、そして日米関係の行方は?
【解説 上智大学教授 前嶋和弘氏】
日本にとってもバイデン政権誕生の意味は大きい。
強い日米関係を軸とするところはバイデン政権でも変わらない。中国の台頭、北朝鮮の核・ミサイル開発に代表されるように、日本をめぐる安全保障上の環境は安倍政権前よりもかなり悪化している。この中で、日米同盟をどう深化・進化させるかは日本側にとっても大きな課題である。(中略)
また、米中の「新冷戦」がさらに進展し、バイデン政権時の米中関係はさらに対立が激しくなる事態も予想される。米中関係を意識し、アメリカとの関係を考えないといけないという連立方程式の時代になっている。(中略)
中国の台頭という大きな変化の中でバイデン氏がどんなリーダーシップをとれるのか。
アメリカ大統領として、何を重視し、どういう選択をしていくのか、その価値判断の軸を知るために、本書は日本人にとっても重要な一冊になる。――本書より
【目次】
第1章 災厄の年
第2章 人柄
第3章「大人になりなさい」
第4章 副大統領
第5章 外交問題
第6章 幸運と不運
第7章 魂をかけた戦い
第8章 バイデン政権を待つものは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばんだねいっぺい
35
大統領になれたのは、副大統領時代に盟友オバマに自制心を学んだ故だろうか。事実としては正しいが政治的には正しくないジョー爆弾が怖いが、風見鶏が時代と共振することを願う。ところで、各国の腐敗率の指標ってなんだべ。2021/06/28
Isamash
9
エヴァン・オスノス(ニューヨーカー誌ライター)の2020年出版著作の訳本。ハイデンに関し本人更にオバマ等周辺の人間への取材から人柄を描いた。世界トップの大統領だから輝かしい経歴と思っていたが大学も法科大学院の成績も悪かったらしい。30歳で上院議員は目立つが大統領出馬に2度挑戦も党予備選段階で撤退。議員としても傑出点見当たらず何故大統領を目指してきたか自分には謎のまま。ただオバマの副大統領として忠実に仕え彼と友情を築いた様。議会或いは外交での良好な関係性構築は得意らしい。トランプあっての大統領ということか?2021/10/04
Andy
6
バイデンが2020年野大統領選に立候補し、カマラ・ハリスを副大統領に任命したところまでのリポート。オバマのような高尚な演説技法は取らず、民衆に寄り添い、打ちひしがれた人々を慰める路線の人物を、今のアメリカは求めていたのだな、と改めて感じた。2021/08/20
ペカソ・チャルマンチャイ
5
バイデン大統領の半生を、やや肯定的に記した本。自分と共通する部分が複数あるので、なんか好感がもてる。トランプに勝って本当に良かった。文章は同時通訳みたいで読みにくかったが、出版を急いだせいかな。2021/09/09
Masayuki Shimura
5
【バイデンは「つながること」に対して飽くなき欲望を持っている】(文中より引用)・・・・・過去のエピソードにも足を運びながら、的確に人物像を描き出していく筆がお見事。また、その人物像から導き出されるバイデン大統領の可能性と限界に関する指摘も唸らされるものがありました。本人へのインタビューも興味深い内容が多く、バイデン大統領を知る上で格好の一冊かと。2021/08/31