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内容説明
がん患者はがんでは死なない。実は医者もよくわからない老衰死。高齢者の肺炎はなぜ怖いのか。コロナ禍で「死因不明社会」が加速する--。累計ページビュー1000万を超す人気コラムを加筆、新書化。
○超高齢社会で人の死は日常のものになってきているが、病院死が大半となり、人の死を直接見る機会は減っている。人はどのように死んでいくのか、普通の人はよくわからず、必要以上に死を怖がる人もいるだろう。
〇一方、コロナの蔓延で、死因特定のための病理解剖、司法解剖が激減する傾向にある。一部で指摘されていた「死因不明社会」が加速しはじめているのである。
○本書は、病理専門医として100体以上を解剖した経験をふまえ、人が亡くなるまでのプロセスを解説するもの。世間の関心を集めた著名人の事例を随所に盛り込む。
○著者は2020年にフリーランス病理医として独立、医療ウオッチャーとしても情報発信を行っている。
目次
第1章 死因の判定は意外に難しい
第2章 病気と死のスペシャリスト、病理医とは?
第3章 がん患者はがんでは死なない
第4章 突然死はなぜ起きる--血管と心臓の相互作用
第5章 地上で溺れる--肺がもたらす死
第6章 感染症VS.人体ーーミクロの世界で起きていること
第7章 肝腎死--「カラダのゴミ屋敷化」が命を奪う
第8章 死を克服することはできるのか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふたば
4
死のメカニズムを実際の例をとって解説していて、非常にわかりやすい。連載当初は実名で著名人の死因を取り上げていたそうなので、より興味を引いただろう。わかっていたようでわかっていなかった病気で亡くなるということ、老衰とはどういうものかが少しはっきりした。現在蔓延しているコロナについても、述べられている。突然の死が家族に与える影響や、飲酒や喫煙、食生活といった習慣についても考えさせられるものがある。ピンピンコロリが良かったのだが。。。2021/05/23
りょょょょょ
1
がんはどうやって死をもたらすのかの話が興味深かった2024/07/21
さるたん
0
人はなぜ死に至るのか、「心臓が止まるから」「呼吸が止まるから」のような適当な表現ではなく、体の各部分の協調性がどのように崩れていくのかについて、病理医の著者の経験を通じて丁寧に知ることができます。 身体の各部位について色々な名前が出てきますが、解説は丁寧で、専門外の方でも読むことができるでしょう。 医学生として解剖実習を行う身としては、現在学んでいることを機能的に統合しながら読むことができ、大変興味深いものでした。2021/12/05
septiembre
0
死因って決定的なものではないのか。痰が喉に詰まって亡くなっても老衰と死亡診断書に記載することもある。残された家族には確かにこちらの方が優しい。他にも死因を究明したら殺人の可能性のある案件もあるとのことで怖い怖い。完全犯罪遂行できた人も何人もいるのかな?なかなか興味深いがタイトルから想像したのとは違っていた。2021/10/30
神谷孝信
0
死に至る色々な病気や症状に関して知り、また考えさせられた良書。42021/07/14