講談社文芸文庫<br> 詩礼伝家

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講談社文芸文庫
詩礼伝家

  • 著者名:清岡卓行【著】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 講談社(2021/05発売)
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  • ISBN:9784061962316

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内容説明

哀惜の想いで描いた恩師・阿藤伯海への鎮魂歌――川端康成とは東大同級で、上田敏令嬢への恋に破れたためか、生涯独身の漢詩人・阿藤伯海。法政教授時代は斎藤磯雄に、太平洋戦争下の昭和16年から19年まで旧制一高教授時代は、著者・清岡を初め、若き三重野日銀総裁、高木中央大学学長らに、多大な影響を与えた、高雅な人格と美意識を生きた文学者。痛切な哀惜の想いで描かれた、清岡卓行の恩師への「鎮魂歌」。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しずかな午後

9
本書の中心人物は、阿藤伯海(1894―1965)。戦前戦中の一高の漢文教師にして、おそらく日本最後の優れた漢詩人。著者は恩師である阿藤との思い出を「詩人論ふうの私小説、あるいは私小説ふうの詩人論」として精緻にえがく。羽織袴に白足袋を履き、教科書を紫紺の風呂敷に包んでいたその姿。時流に背を向け、自らの愛する古典の世界に身を隠すようにしていた生き様。または、防空壕堀りに駆り出されるも、スコップの使い方が分からなかったという情けない姿。そして生涯を独身で通した孤独な影。そんな恩師を慈しみを込めて綴る。名著。2024/01/14

Ex libris 毒餃子

7
2022年最初の本、美しい文章を愉しむ本でした。2022/01/01

4
とにかく良い文章。2019/08/04

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