内容説明
かえるくんとみみずくんの凄絶な戦いを描いた村上春樹の傑作短編「かえるくん、東京を救う」をジェイ・ルービンの英訳とともに完全掲載、翻訳のポイントを詳細に解説する。村上作品の新たな魅力を発見し、翻訳の難しさと面白さを堪能させてくれる一冊。NHKラジオ『英語で読む村上春樹―世界のなかの日本文学』(2013年度後期放送分)の待望の単行本化。
*英語が記載されています。語注・対訳付き。辞書なしでも楽しめます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
momogaga
35
積ん読解消。2014年購入。村上春樹を日本語と英語で読み直す。いい読み方ですね。かえるくん、コロナウイルスから東京を救って(^0^)。超流し読み。2020/04/07
壱萬参仟縁
21
これは、と思う部分の音読を試みた。本当に東京を救えるのは誰なのか? と思うが、それは、日本を救うために地域創生を果たすことではないかと思う。1995年の阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件もあった。次は2020年。かえるくん、どうすれば日本を救えるのか? そんな気もする。2015/09/01
tera。
18
NHKのラジオ番組「英語で読む村上春樹」より書籍化。『僕のことはかえるくんと呼んで下さい』壮大且つ無茶苦茶なストーリー展開に引き込まれて一気に読んでしまった。かえるくんと片桐が戦う相手が何故彼なのか?地震とは全く関係ない生き物じゃないか。かえるくんの言う「目に見えるものが本当のものとはかぎらない」という言葉が話の軸なのかな。しかし構成が参考書のようで受験勉強を思い出したよ。2014/11/10
楓
13
英語学習のため再読。使える表現がいくつか見つけられたので読んだ甲斐があった。内容的には、かえるくんの "What you see with your eyes is not necessarily real. My enemy is among other things, the me inside me."目で見えているものが本当のものとは限りません。ぼくの敵はぼく自身の中のぼくでもあります。という言葉が今回はやけに響いた。2019/06/23
楓
13
かえるくん、東京を救うの英訳。日本語訳(というか、村上春樹が日本語で書いたオリジナル)と解説付き。この解説は、NHKラジオ「英語で読む村上春樹」のテキストから抜粋されたものだけあって、かなり丁寧に解説してくれる。これがなかったら、多分途方にくれていただろう。点滴は英語でintravenous feeding tubeというらしく、多分、人生で初めて見た。2019/02/13