内容説明
近代日本に現れた<変態>概念を解き明かす!明治維新以降の近代化は、人々を封建的な諸制度の縛りから解き放つ一方で、新たな近代的規範へと取り込んでいく。性科学・心理学・精神医学といった学知を通じ、性欲や心理などの<変態>が問題視されるようにもなってゆく。さらに1920~30年代では<変態>を排除または管理する動きとともに、<変態>をある種の快楽として消費するエロ・グロ・ナンセンスが流行する。<変態>には忌避と憧憬という矛盾するまなざしが併存した・・・。本書は、こうした<変態>と向き合ってきた人物に焦点を当て、近現代の社会・文化を再考する論文集!