講談社ラノベ文庫 悔い改めよ！ハーレム学園

著者名：安藤白悧【著】/おみおみ【イラスト】

講談社（2021/04発売）

• ISBN：9784065228005

内容説明

『私立シャインライズ学園』。世界差別の撤廃を掲げて弓坂弾正により設立されたこの学園の本当の目的は――弓坂の血に連なる男子生徒と、様々な世界での実力者の子女が集められ、交際も推奨されている、通称『ハーレム学園』。だが、そんな権勢に興味がなく、一夫一婦制を強固に信奉しながらも、ある能力からこの学園に入らざるを得なかった弓坂将監は、入学初日から暗澹たる気持ちでカリキュラムをこなしていた。そんな彼の前に現れたのは、代々女性が婿を取り受け継がれてきた名家『千代家』の次期当主となる少女、千城深姫。深姫がこの学園に入った理由もまた持っている能力からで――！　ハーレムとハーレムの戦いがここに始まる……！？？

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[リク@ぼっち党員]

ラブコメかと思ったらバトル要素も多めだった、と言う前にタイトルに反してラノベっぽさがない作品だった。全体的に大正って雰囲気なのに、異世界とかハーレムとか能力とか混じってるのが不思議な読み心地。かといってとっ散らかってるわけではなく、一本筋が通っている。ただしその筋というやつが個々で異なり、どいつもこいつも面倒くさい価値観を持っている。彼らが混じり合ってどんな変化があるのか。

2021/05/06

[臓物ちゃん]

前作からもう六年じゃないか〜ッ！その間に「殊能将之大好き小説家」の座をすっかり澤村伊智に奪われてしまったがそれでも安藤白悧の新作は業が深くて圧巻だッ！異世界と繋がった男女比1:9のハーレム作り放題学園でお約束を茶化しながら進むパロディ満載ラブコメというのは目新しいものではないが、終盤になって突如として立ち現れる「ハーレムの臨界点」の恐るべき光景にはギョエッ！このまま行き着くところまで行ってハーレムワイドスクリーンバロックになっても良かったが、ゆるゆると着地したのは続編を計画しているということか。待つぜ。

2021/06/16

[真白優樹]

ハーレムの力で巨大財閥を作り上げた男の息子たちが通う学園で、一夫一妻を望む少年が謎の少女と出会い始まる物語。―――戦え、望む未来を艱難辛苦を越えて掴む為に。　異世界との交流が身近になっているからこそ個性的に過ぎるヒロイン達が次々と登場する物語であり、癖があり昨今のラブコメでは中々見られぬ骨太な読み応えがあるからこそ、面白い物語である。果たして、始まったばかりの二人だけのトクベツな関係の行方とは。誰かの思いが巡る学園で、少女達の思いは只一人への少年へと届くのだろうか。 次巻も須らく期待である。

2021/05/03

[ジョン・ドゥ]

ワンフォーオールとオールフォーワンによるハーレム対決ッ！昔読んだ小説の一文に、誰もがクソと呼ぶ物でもソコに感銘を受けた人が一人でもいればそれをクソと呼ぶなかれ！つまらない思い出が大切な思い出に代わる事があるんだと思い知った。あとがきでまさかの迷作『黒い仏』に感銘を受けたと作者の語りに本編の感想がすべて吹き飛んだ。

2021/11/28