角川文庫<br> あの夏、二人のルカ

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角川文庫
あの夏、二人のルカ

  • 著者名:誉田哲也【著者】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • KADOKAWA(2021/04発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041112427

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内容説明

あの夏からずっと、大人って何か、考え続けてる――。



離婚し、東京・谷中に戻ってきた沢口遥は、近所に『ルーカス・ギタークラフト』という店を見つける。

店主の乾は、ギターだけでなく日用品の修理も行う変わり者。

彼と交流するうち、遥の脳裏に、蓋をしていたある記憶が甦る。



大人になりたい少女、大人になりたくない少女、大人になってしまった少女。

それぞれの悩みと思いが交錯する。青春の葛藤と刹那の眩しさに溢れた群像劇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

H!deking

103
これも面白すぎて一気読みでした!バンドやったことない人にはわかりづらいとこもあるかも知れないけど、逆に言うとバンドやってた人にはめちゃくちゃ刺さります。ラストはちょっとウルっときました。2021/06/03

イアン

100
★★★★★★★☆☆☆ガールズバンドの活躍が眩しい誉田哲也の長編。離婚し帰郷した遥は、ふと見つけたリペアショップに自身の過去を重ね合わせる。一方、高校生でドラマーのクミは、圧倒的なカリスマ性を持つヨウと出会い…。2つのパートがどう繋がるのか、14年前の夏に何があったのかという謎が甘酸っぱさを伴って収束するラストがいい。バンド経験のある著者だけに、音楽への深い造詣も感じられた。事件らしい事件はほぼないけど、主人公の心のツッコミが痛快なのは姫川シリーズを彷彿とさせる。唯一グロかったのはエスカルゴの食事シーンか。2021/06/02

タツ フカガワ

85
バツイチとなって沢口遥が帰ってきたのは東京・谷中の亡母が残したビルの一室。近所で“ルーカス・ギタークラフト”という看板を見つけた遥は、店主の乾滉一が製作したというバラの彫刻があるギターに魅せられる。一方、女子高に通うクミは、同級生の瑠香の応援もあって翔子、実悠、ヨウとルーカスというバンドを組む。本書は遥、滉一、クミの3人の視点で語られていく青春小説。誉田さんの“武士道”シリーズに通じる笑いと涙に包まれた内容で、とくに遙と滉一がクミのバンドと交錯するところから、涙腺が刺激されて一気読みでした。2023/01/09

mayu

84
離婚して仕事も辞めて地元に戻ってきた女性。ギターのリペアマンの男性。プロになることを夢見てガールズバンドを組む女子高生。少しずつ重なっていく。ともに歩むかもしれない未来に向けて、忘れられない過去を紐解いて。1人目のルカはすぐに分かるけど、もう1人のルカは彼女のことだったのか。純粋で真っ直ぐ、でも不器用で、だからこそ輝いていたあの夏。それは、私にとっては音楽ではなかったけれど、がむしゃらだったあの頃の気持ちが今では懐かしい。大人になった今。今だからこそ味わえる夏。それを、私も見つけてみたい。2021/07/08

りゅう☆

72
離婚して母の残した地に帰ってきた32歳遥。その町にある楽器の修理工房の店主滉一。そして女子高でバンドを結成したクミ。この3人の視点で物語は進む。ギター、ドラム、ベースの3人で始めたバンドのことが好きで携わる瑠香が連れてきた転校生ヨウの歌唱力に驚き。5人のバンドメンバーで一緒に過ごす夏。何かに一生懸命になって仲間がいる。キラキラしてる。だけどデビューに対してのすれ違い、そしてある事件が…。遥と滉一、そしてクミが繋がった時、二人のルカに気付いた時、瑠香の偉大さを知る。学生時代の友情が今に繋がってるっていいね。2023/08/15

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