内容説明
富士山麓山中湖畔に広がる、東京大学演習林「癒しの森」ここを舞台に人と森とをつなぐプロジェクトが始まった。楽しいから山に入る、地域の森の手入れをする、薪をつくる、「癒し」を得ながら森に関わる、誰でも親しめる森をつくる………。みんなでできる森の手入れが暮らしや地域を豊かにする。これまでの林業を乗り越えるきっかけとなる、森林と人をつなぐ画期的な第一歩。
目次
はじめに
第1部 癒しの森と森づくり
第1章 富士山麓・山中湖畔で始まる、新たな森と人とのつながり
1 東京大学の森「富士癒しの森研究所」
なぜ山中湖畔に東大が
時代背景と研究テーマの変遷
2 山中湖村のたどった道─寒村から国内有数のリゾート地へ
山野の恵みにたよる厳しい暮らし(江戸時代?明治時代)
観光による開発の兆し──富裕層向けの保養地(大正時代~昭和初期)
山中湖村の発展と生業の急激な転換(戦後・昭和時代)
森と人の断絶と日本有数の保養地の衰退(平成時代)
3 「癒しの森プロジェクト」、始まる!
たどりついたのは「癒し」
「癒し」という森の恵み
「癒し」が森と人をつなぐ可能性
「癒しの森プロジェクト」は山中湖村だけのもの?
地域の事情によりそった、森と人との関係をつくる
第2章 みんなでつくる癒しの森
1 癒しの森ってどんな森?
日本の社会と森の癒し
癒しの森とはどんな森か
癒しの森からもたらされる「癒し」
2 森は動いている
日本の風土と森
人の暮らしがつくった風景
3 癒しの森のつくり方
社会があってこその癒しの森
暮らしを見つめ直す
森林所有者とのつながり
癒しの森にフィットする技術──安全・快適・簡易
4 癒しの森づくりが拓く未来
第3章 癒しの森を支える技と心得
1 森にひそむ危険
樹木がもたらす危険
その植物、「さわるな危険」
ハチ─痛いだけならいいけれど……
マダニ─かゆいだけならいいけれど……
野生動物─意外と身近にいます
2 癒しの森のリスク管理
樹木の管理
危険の見つけ方
【コラム1】 樹木の見た目は生き様
動植物のコントロール
3 森を快適に保つ
4 あっ、危ない!─山しごとを安全に行うために
身を守る装備
伐倒作業
【コラム2】 東屋(あずまや)─道ぞいの危険木を有効利用
刈り払い作業
高所作業
5 森づくりの便利な道具
ポータブルロープウインチ─力がなくても重いものを動かせます!
簡易製材機「アラスカン」─木を伐ったその場で製材ができます!
【コラム3】 台風被害木を生かすアイデア─パネル式看板再生プロジェクト
無煙炭化器─じゃまになる枝・灌木をかたづける①
木材チッパー─じゃまになる枝・灌木をかたづける②
薪割り道具いろいろ
【コラム4】 癒しの森からの木材を活用した建物─富士癒しの森講義室
第4章 薪のある暮らし─癒しの森の原動力
1 古くて新しい薪
2上手な薪の使い方
薪を燃やすということ
薪は乾燥が命
薪をケチってはいけない
薪はかさばる
【コラム5】 薪棚をつくろう
よい薪・悪い薪
3 薪ストーブを選ぶ
4 薪を割る
5 薪を積む
6 薪で料理を楽しむ
第2部 癒しの森でできること
第5章 癒しの森で学ぶ
1 自分たちの手で癒しの森をつくる
心地よい森の中でのグループワーク
道づくり
立木を生かした遊具をつくる─縄ばしごとブランコ
やまなかふぇ─素敵なバーカウンターができました
2 森のエネルギーを使いこなす
薪割りと薪の体積計測
間伐と間伐材の価値の試算
炭焼き体験と収炭率
森のエネルギーで調理実習
3 癒しの森をデザインする
先入観なしに森に関わるスケジュール
アイデアいろいろ
●えだまり ●まるぼっくい ●ひとりふたりほとり
●くーぐる ●Gym.こもれび
●The Healing Pit Yes, We Dig ●浮庵fuan
●あめおと ●簾簾幽席 ●くもの巣迷路 ●全緑疾走
4 癒しの森を使った音のワークショップ
第6章 山しごとをイベントに
柴刈りと柴垣づくり
下草刈りと芝刈り
堆肥づくり
落ち葉焚き
フットパスde森づくり
癒しの森の植生調査隊
薪原木の競り売り
薪づくりのための安全作業講習会と間伐木の搬出
第7章 癒しの森でこころを整える
1 森林散策カウンセリングとは
2 カウンセリングに最適な森林空間とは
【コラム6】 森林散策カウンセラーになるには?
3 こころのために森を使う
ちょっとした相談や話し合いを森で
リフレッシュに最適
おわりに
引用・参考文献
著者紹介
感想・レビュー
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