あなたが死にたいのは、死ぬほど頑張って生きているから

著者名：平光源

サンマーク出版（2021/04発売）

• ISBN：9784763138897

内容説明

ここは東北にある、とある精神科クリニック。
一見、町中にあるごく普通の病院です。

ところがこのクリニックには連日、
行列をなすほど救いを求める人が押しかけます。

一体、他の病院と何が違うか。
その理由は、この先生が患者さんに語りかける言葉にあります。

なんと「死にたい」と訴える患者に対して、
「死んでもいいよ」と投げかけるのです。

ただ、これはもちろん決して本心ではありません。

「押すな、押すな」と言われると、
人は押したくなります。


それと同様に、「死ぬな、死ぬな」と言われると、
「死にたい気持ち」がますます大きくなってしまう、
というのがこの先生の考え。

また、
「日常生活で否定され、
心がボロボロになっているからこそ病院にきている。

それなのに、病院に来てもなお否定されたら
患者さんの心はますます傷ついてしまうじゃないですか。

だから、まずは死にたい気持ちを受け止めてあげるのが、
僕の最初の役目だと思っています」とも、先生はおっしゃいます。

実際、この治療を施して自殺を選んでしまう方はゼロ。


今回、初めての本を執筆していただくにあたり、
実際にクリニックで患者さんに対して実践している、
「自分を好きになる方法」や「自信の持ち方」、
「世界観が広がるものの見方」、「罪悪感との付き合い方」などを、
一冊にギュギュっと詰め込んでいただきました。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[nyanko]

そのままでいいんだよと、優しく背中を押してくれる本でした。

2021/11/12

[tori]

よくあることですが、まえがきが響きます。タイトルや帯も目を引きます。 疲れた時に、ゆっくりのんびり読みたくなる本です。

2021/06/16

[ただぞぅ]

死にたい患者に対し「死んでもいいよ」とそっと悟る医師。一瞬、頭が真っ白になるがその直後に溢れる涙。その言葉は適切なのかは分からない。だが「誰かに認めてもらえなければ」と思い込んでいた患者が立ち直るきっかけになったという。東北のとある精神科クリニックを営む著者。薬に頼らず1000人の心の病を寛解させ評判を集めている。物事に絶対はない。同じ大きさの丸でも周囲にあるものや濃さによって見え方が変わる。同じように他人と比べることで錯覚を起こすにも関わらず多くの人が世間という不確かなものを絶対的なものと見ている。

2024/11/19

[すみれ]

さらっと読めるし、わかりやすく為になる情報が書いてあって、いま苦しんでいる人に読んでもらいたいと思う本でした。✏️「「私は嫌いな人がいていいけど、私は人に嫌われたくない」だなんて、それは非常に傲慢な考え方。少しくらい嫌われたって当たり前。」➡️嫌われるのが怖い、見捨てられたくないと思っているけど、そんな自分も結局嫌いな人がいるじゃん、と納得する言葉でした。✏️「何かをしなくては自分を好きになれないような自己肯定感はいらない。いまのあなたで十分、素晴らしい！」（続く）

2023/01/05

[山崎にう]

「死ぬほどつらいなら死んでもいいよ」でも、その気持ちは本当に死にたい気持ちなんだろうか？死ぬことで何かから逃げたりしたいなら、それは死ななくてもできることじゃないか？死にたい気持ちの裏に、他の気持ちが隠れていないだろうか？　見方を変え、心の苦痛を軽くする言葉が並ぶ、診察三ヶ月待ちの精神科医が語りかけるお守りのような1冊。

2022/05/11