内容説明
人工知能が生み出す奇妙でワンダフルな世界にようこそ! AIがいかに学習し、試行錯誤を繰り返し、適応していくかについて、シンプルな実験を重ねながら紹介。思わず吹き出してしまいそうな出力例(「地獄の渦」味のアイスはいかが?)や、予想の斜め上を行く解決策を示しながら、AIの得意分野と不得意分野、危険性や限界を解説する。ロボットが何を考えているのかに興味のある人のための、パーフェクトな一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
46
AI。現状とそれぞれが持つイメージのギャップ。これは、とても大きい。自分なりに持っているイメージを確認する意味もあって読んでみた。まだまだ、特定の分野であるということ。関連するデータの質と量によること。その方向性を決める人の意思による影響の大きさ。とはいえ、少しずつ変化していくが、先は読めないのも事実かと思う。しかし、これは人間自身を研究することにもつながっていると思う。2021/04/22
海星梨
10
「AI」という概念を支える現実的技術が機械学習、ディープラーニングである以上、シンギュラリティは来ないよなーという話。バイアスの増加も、AからB地点に到達する方法は「ピコン! 倒れる!」というのも同じ「意味を理解していない」という無邪気さから来る。長期記憶も持たないので、AIに何かを任せるというのは、「課題Aだけを大量に学習した赤ちゃんに判断させる」みたいなもんだなと。notionがビジネス課題に対してリストを自動作成してくれるようになってるけど、締切とか項目が共通しているからこそできることだなと思ったり2023/09/23
早実長距離応援
3
AIがミミズ並みの頭脳しか持たないことを面白おかしく解説する。具体例や挿絵、皮肉がたっぷり用いられていて、楽しみながら私たちがAIについて抱いている誤解を解いてくれる。「当面のリスクは、AIが賢すぎるという点ではなく、むしろわたしたちが期待するほど賢くないという点にあるといえるだろう。」2022/09/08
桔梗屋
3
ここんとこAI関連の書籍を集中的に読み進めているんだけど、徐々に頭の中に構成されていってるのが「AIって一休さんみたいやね」って概念ですな…しばしば人智の及ばぬ解法に至るんだけど、その答えって「頓知」ではあっても、大人が本気になったら「はいはい」って失笑しつつ、さらっと流しかねないものだったりするし。AIが自力で単体で何かを成し遂げるような未来は、多分来ないんだろうな、と思う。AI「支援」という形で動かして、人間が要所要所を確実に把握する、ってのが、お互いの未来にとって幸せなのかな、と。頑張れ、一休さん。2021/11/27
nisiton
2
ざっと積読消化。色んなタイプのAI手法と事例が書かれているが、知っていれば事例集に見えてしまう。 ところで別の本でもあったのだが、妙にゴキの例を使うのは何なんだろうな。あんま気持ちのいいものじゃない。日本人が過剰に嫌っているだけなのか?2023/06/27