新潮文庫<br> 八つ花ごよみ(新潮文庫)

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新潮文庫
八つ花ごよみ(新潮文庫)

  • 著者名:山本一力【著】
  • 価格 ¥539(本体¥490)
  • 新潮社(2021/04発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101213453

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内容説明

満開の美しさも散りゆく儚さも、一緒に眺めたいと願うのはいつだってただ一人、おまいさんだけだった。幾年もの時を重ね、季節の終わりを迎えた夫婦が愛でる花。あるいは、苦楽をともにした旧友と眺める景色。桔梗、女郎花、菖蒲、小梅、桜……移ろいゆく花に、ゆっくりと熟した想いを重ね綴られる、八つの絆。江戸市井に生きる人々の、ゆかしい人情が深く心に沁み渡る、傑作短編集。(解説・細谷正充)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

紫綺

78
時代小説の良いところは、今の時代に無い人情の分厚いところだと思う。無くなれば無くなるほど、欲するものなのだろう。山本一力さんの江戸人情短編八作。人を思いやる心が凝縮された一冊。2012/12/14

ぶんこ

56
仲の良い熟年夫婦の妻が病に倒れる。 家業を息子世代に託し妻の看病に明け暮れる夫の優しさが際立っていました。 その他の短編も夫婦、親子の仲の良さと、商売に真面目に誠実に取り組む深川の人々が描かれていました。 「御船橋の紅花」の還暦過ぎの泰蔵さん、天ぷら屋台のおひでさん、差配の甚五郎さん、そのおかみのおつるさん、鳶の頭と素敵な人ばかりで、熟年になっても人生素晴らしい!2015/02/01

優希

47
移ろう花のように想いが重なっていく短編集でした。ゆっくり流れる時間に浸っているのが心地良いのは物語に「絆」があるからでしょう。心に染み渡る人情劇と言えますね。2022/01/07

はつばあば

41
長年連れ添った夫婦、老いて病うのは仕方のないこととは云え、病う者・介護する者、今も昔も大変辛いことだ。市井にひっそり咲く花のように夫婦の情愛、老いの生き様が穏やかな言葉で書かれている。お互いが好きで一緒になった同士なのに現代の離婚率の高さ。DVだけは許せないが、それぞれに忍耐と許容があるならば寄り添って暮らしていくと、愛情に包まれた老後が待っている・・・ハズなんやけど・・夫婦だけの問題やないしねぇ・・。と考え込む。2015/02/06

tengen

38
花名を添えた八つの時代人情噺 ☆ 惚け始めた妻とききょう ☆ 卒中で倒れた妻と女郎花 ☆ 京すし夫婦を繋いだ小梅 ☆ 脳溢血で倒れた妻と桜 ☆ 生まれた娘のために植えた庭の菖蒲 ☆ 身代をかけたススキ ☆ 還暦男の想いを繋ぐ紅 ☆ 瀬戸内の因島から江戸深川へ越して過ごした幸せな半生記、それを彩るひいらぎ ☆彡 路ばたのききょう/海辺橋の女郎花/京橋の小梅/西應寺の桜/佃町の菖蒲/砂村の尾花/御船橋の紅花/仲町のひいらぎ2020/10/13

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