内容説明
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「おこなわれている」労働法のエッセンスを紹介することに加え、「あるべき」労働法を大胆に提示した斬新な教科書。
裁判規範を重視した伝統的労働法とは違い、企業が人事管理において「労働者の納得を得るよう誠実に説明すべきである」という納得規範(行為規範)を軸とした「人事労働法」により労働法を再設計したチャレンジングな内容。
実務上大きな役割を果たす就業規則を具体的にどう作成するかを示すことにより、法の理念が企業に浸透することを目指す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Haruki
8
労働者の権利や利益を確保する労働法を裁判規範ではなく行為規範として、強行規定から任意規定へ、働き方の多様化を見据えた姿での捕捉を意図する。総論的には、労働者と雇用者の構造的な情報格差を踏まえ標準的就業規則をペナルティ・デフォルトとし、不利益な条項変更には更に納得・誠実説明を必要とする納得規範によって、強行規定よりも柔軟性のある形を志向する。各論では、人事、評価/報酬、ワーク・ライフ・バランス、退職、労使関係、最後にデジタル化の展望的視点も取り上げる。労働三権、労働協約、懲戒事由等は就業規則の上位法規あり。2024/08/25
Go Extreme
1
本書はなぜ書かれたのか:労働法の教科書と解釈論 裁判法学的労働法の隆盛 紛争の解決から防止へ 行為規範と実効性 規範的な要件の問題点 旧労契法20条の衝撃 強行規定から任意規定へ 総論:人事労働法とは何か 人格的利益の保護 各論:採用と労働契約 労働契約上の義務 人事 評価と報酬 ワーク・ライフ・バランス 退職 労使関係 終・序論 デジタル変革後の労働法:人事労働法の変容 ICTの活用 HRテクノロジー 規制手法のデジタル化 自営的就労者の活用2021/05/16