内容説明
明星派の詩人として出発し、三行書きの短歌で歌壇に新風を吹き込み、〈大逆事件〉との出会いにより現実を凝視、明治という時代を考察して、結核と貧窮のうちに夭折した、天才詩人・石川啄木。非凡な才能で先駆的思想を所有した彼の歌集『一握の砂』『悲しき玩具』などから短歌200首、「性急な思想」「時代閉塞の現状」などエッセイ6篇、「はてしなき議論の後」「飛行機」ほか詩12篇を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
津野1号
4
おもしろいですね。2024/04/14
rapo
3
啄木は、涙をさそうような歌が多く若くして亡くなった薄幸のイメージがありましたが、中には青春のひとこまを切り取った突き抜けるような明るく清々しい歌もあり、新鮮な出会いでした。エッセイも初めて読みましたが、人物像や思想を理解していないと、初心者には難しかったです。2017/05/07
a075
2
この本の中の「時代閉塞の現状」が読みたかった。石川啄木は自由な人のような印象だが、不平不満さえ生命力に換えていた気がする。想像以上の名文でした。もっと長生きしていたら歌人としてではなく評論家として名を残したはずである。2009/11/09
jdrtn640
0
今やヘタレキャラが定着した感のある石川啄木ですが、初めて読んだエッセイというか評論がなかなか良かった。2012/07/04
PENGUIN
0
見よ、我々は今何処に我々の進むべき路を見出し得るか。2011/04/29