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内容説明
それは良いことか、悪いことか。これは正義か、不正義か……。倫理の問いは、ちょっとしたひっかかりから、大切な日常がゆらいだときに現れる。しかし、私たちの多くは「そもそも倫理とは何なのか」という前提をきちんと理解していない。本書では倫理学者である筆者が、現代西洋倫理学のさまざまな立場を通じて、メタ的視点から「倫理」について考えていく。自分と他人、そして世界の眺め方が変わる、メタ倫理学の入門書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
44
倫理的で正しい全てのテーゼを集めて全ての倫理だといった瞬間、それは倫理的では無くなる。何かゲーデルの不完全性定理のようですが…倫理を重要性基準、理想像基準、行為基準、見方基準の4つの仮説から、テーゼを考察するのではなく、テーゼが成り立つ倫理の捉え方を検討しています。「メタ倫理」とはそういう意味です。著者は見方基準押しです。単純化すると、人によって見方が異なり、それぞれの見方そのものが倫理だといえるというのが見方基準の定義ですが、実際に著者が論じていることとはちょっと違います。「対象と真摯に向き合おうとする2021/12/28
みこ
25
倫理とは何かではなくメタ倫理学として倫理の問題とは何かについての解説。倫理とは何かという問題だけでも難しそうなのに更にその上を行く難問のようだが、非常にわかりやすく解説してくれている。答えを提示する本ではないので読み進めるにつれて自分の中でも色々と考察を迫られる。これぞ読書という体験を味わせてくれた良書である。2021/06/17
venturingbeyond
24
考査期間を活用して読了。英米系の分析哲学の系譜は勉強不足のため、本書で言及されている学者の中で、ある程度その学説に目端がききそうなのは、R.ローティ、C.テイラー、R.M.ヘア、そしてL.ヴィトゲンシュタインくらい。しかし、平易な叙述で、現代倫理学の種々の論点と各人の理論的立場を大掴みに捉えることができ、なんとなくの見取図を持つことができました。補章のブックリストに積読中の古田徹也『不道徳倫理学講義』(ちくま新書)を発見したので、次はこちらに手を伸ばすことにします。2021/06/08
ステビア
22
倫理は見方2021/12/06
はるき
14
正解がないから考える意味がないのではなく、正解がないからどこまででも議論を重ねられる。個々人の背景(文化圏、宗教観、成育歴など)が各々違うので、絶対の解はない。月並みですが、お互いの倫理観に配慮しましょう、かな。2022/08/26
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