診断エラー学のすすめ

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診断エラー学のすすめ

  • ISBN:9784296109319

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内容説明

診断エラーと言えば、真正面から向き合うことを避けたくなるテーマだ。しかし、なぜ自分は診断エラーに遭遇してしまったか、どうすればエラーを避けることができたのかーーを考え続けることなくして、臨床医の診断が完結することはない。本書は、真の診断力を身につけるために必要不可欠な「診断エラー学の極意」を、臨床医が実践例を通して書き下ろしたもの。

第1章では、診断プロセスそのものに焦点を当てて、その神髄を語ることから始めている。第2章では、そもそも診断エラーとは何なのかを問い直しながら、その実像を鮮明にした。その上で診断エラーからの学びを通して、診断エラーの奥にある診断思考におけるバイアスの回避方法や診断エラーの発生をも抱合した確度の高い診断戦略にたどり着くための道標を解説した。診断エラー撲滅のためには個々の臨床医の取り組みだけでは不十分であることえを踏まえ、3章から6章までは、多職種や患者・患者家族との連携、医療情報技術(Healthcare IT)の活用、組織的な教育の実践、様々な意味での職場環境のリデザインーーなどに言及し、セーフティネットを幾重にも重ねていくマネジメントの重要性を解説した。最後の第7章では、日本の臨床現場で得られた教訓的な事例(現代版「苦いカルテ」)に基づく診断エラーの分析と教訓の抽出を行い、明日からの診療に役立つノウハウをテイクホームメッセージとしてまとめた。

目次

第1章 診断プロセスの神髄を知る
第2章 そもそも診断エラーとは何なのか
第3章 チーム医療×診断エラー
第4章 情報技術×診断エラー
第5章 組織×診断エラー
第6章 教育×診断エラー
第7章 どこかで起きていてもおかしくないエラー症例

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Iwata Kentaro

6
献本御礼。こちらも読むのに時間かかりすぎ。診断エラーに関する基本事項をまとめた総合書。組織論とかが入ってるのが新規性。エラーしない人はいないので読む価値は高い。2023/02/27

イキュア

2
私は診断をする立場ではないが、本書からは問題を発見するための思考の際に陥りやすい誤りを知ることができた。問題を探索するには、System1の直感で素早く問題に目星をつけた後に、System2の分析的な思考にて直感との相違がないかを確認する。その際に、直感で気づいた問題と相違があった際に、不都合な点をたまたまや誤差の範囲と切り捨ててしまったり、他者の言葉を鵜呑みにして思考を止めてはいけない。最後までその結論で問題ないかを問う姿勢が大事なのだろう。2022/06/06

Go Extreme

2
診断プロセスの神髄を知る:診断へのアプローチ 鑑別診断の戦略 状況因子との関り そもそも診断エラーとは何なのか:過剰診断と過剰検査 チーム医療×診断エラー:患者協働 診断プロセスとチームワーク 個人のパフォーマンスを引き上げる 情報技術×診断エラー:Health IT×診断エラー 組織×診断エラー:組織の役割 診断エラー4カ条 教育×診断エラー:診断エラーに対する教育・介入 共有するカンファレンス どこかで起きていてもおかしくないエラー症例2021/06/24

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