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内容説明
中国語の世界は広く、面白い。その話者は、中国のみならず、台湾、香港、東南アジア、北米……世界各地に分布し、十億人を超える。それだけの人が話せるのだから、じつは中国語はマスターしやすい。そして学ぶのが楽しい、魅力がたっぷりの言語である。中国語で書く作家として活躍する著者が、文法や発音など基礎はもちろん、華語として世界に広がるこの言語と文化の魅力を存分に描き出す。
目次
はじめに
第一章 十億人も話せる理由──合理的な文法構造
漢字は「活用」しない
眼からウロコのシンプルさ
良馬と中国語は振り返らない
英文法と中国語
連動文は続くよどこまでも
中国語の掟──物事は起きる順番に話す
過去形がなくても歴史は語れる、未来形がなくても夢は語れる
中国語は数式だ
形容詞の場合
何でも主語になれる
品詞は変幻自在
「的」は名詞の接着剤
第二章 話すと楽しくなる理由──歌う発音の楽しみ
お喋りな言語
声調で歌う
標準中国語の四声
たくさんの母音たち
鼻音の区別はお寺の鐘に訊け
破裂する有気音
ヘレン・ケラーとグラハム・ベル
ベルの弟子──伊澤修二と中国語
視話法で学ぶ発音
反り舌音問題について
中国語で九九の練習
ピンインは楽譜だ
第三章 中国語で「中国語」は何と呼ぶ?──始皇帝と毛沢東をつなぐ中国語史
中国語に「中国語」はない
漢語=漢民族の言語
中華と夷狄
百越と現代方言
多民族国家の歴史
満洲旗人が伝えた都ことば
「普通話」=あまねく通じる言語
中国版標準語
「普通話」vs方言
士大夫による文字の独占
科挙と「官話」
マンダリンとイエズス会
「官話方言」
第四章 華語とは何か?──中国を飛び出した中国語
国連の公用語
「漢語」か「中文」か
「国語」から「華語」へ
華人の世界
中国人から華人へ
「華語」と華人
北米華人の場合
マレーシア華人の場合
シンガポールの二言語主義
「華文学習推進活動」の実情
第五章 漢字の愛と哀しみ──字体と言語改革の歴史秘話
パターンで読み解く簡体字
簡体字と繁体字はフォントの違い
漢字との格闘
漢字の発明者──四つ目の怪人倉頡
音韻研究の歴史
寺子屋の学費に二種類あったわけ
国語の制定と言文一致運動
ナショナリズムと文字改革
横書き、英語式句読点の中国語
中国語ローマ字化計画の名残り
上海から香港へ──移動する人と文化
香港から台湾に運ばれた「国語」
第六章 台湾、変貌する言語──「台湾華語」と南洋
「台湾華語」の登場
「普通話」との違い
「国語」と台湾「華語」
母語教育の開始
台湾語と書きことば
「中文」と「華文」
「サイノフォン」とは誰のことか
「華語」か「華文」か
「馬華文学」と台湾
台湾と南洋
鄭和のもやし
第七章 香港の言語革命──民主化運動と広東語
東洋の真珠
植民地の海抜と家賃
混血言語都市
「半唐番」と「三及第」
民主化運動と広東語
スマホと「粤語白話文」の普及
暗号としての言語
映画『十年』と母語への思い
香港と台湾の違い
愛と言語とナショナリズム
第八章 中国語の宇宙観──方位と呼称の秘密
言語は道具じゃない
鸚鵡返しの法則
イエス・ノーは中国語で何と言うか
「〓〓〓」と「〓不起」
北と南
豆と八の力
リアルな中国式挨拶
お爺さんに会ったら何と言う?
「同志」から「美女」へ
「愛人」から「老婆」へ
あだ名で呼ばれる政治家たち
「 好」の再発見
あとがき
参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
makio37
gecko
bapaksejahtera
みこと
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