岩波ジュニア新書<br> ものがたり日本音楽史

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岩波ジュニア新書
ものがたり日本音楽史

  • 著者名:徳丸吉彦
  • 価格 ¥1,034(本体¥940)
  • 岩波書店(2021/04発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784005009091

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内容説明

はるか縄文の昔から,日本にはさまざまな音楽が培われてきました.素朴な鈴や石の笛に始まり,仏教音楽の伝来,雅楽・能楽・歌舞伎・文楽の誕生と変化,文明開化による西洋音楽の導入,そして現代邦楽――.政治や宗教とも深く結びついた音楽の歴史をたどれば,日本の歴史の流れも見えてきます.コンパクトで濃厚な決定版!

目次

第一章 古代┴(一)音楽の定義┴(二)楽器の定義と縄文時代の楽器┴(三)弥生時代の楽器┴(四)倭国の対外関係と音楽┴(五)文字・儒教の導入と音楽┴(六)仏教の導入と音楽┴(七)音楽伝承の制度化┴(八)大仏建立と音楽┴(九)鐘の響き┴(一〇)東大寺の修二会┴(一一)音高についての古代の理論┴(一二)声明┴(一三)奈良から京都へ 平安時代の始まり┴(一四)平安時代の音楽のあり方┴(一五)雅楽の楽器と合奏┴(一六)雅楽での音高と時間の合わせ方┴(一七)中央と地方の文化的な交流と歌の役割┴第二章 中世┴(一)中世という時代┴(二)中世に共通する特徴┴(三)中世に盛んになった歌┴(四)日本最初の語り物 平家┴(五)日本最初の楽劇 能楽┴第三章 近世┴(一)近世という時代┴(二)琉球の音楽┴(三)アイヌ音楽┴(四)日本本土の音楽に共通する特徴┴(五)近世の楽器としての三味線┴(六)箏曲・胡弓・尺八┴(七)歌舞伎における囃子┴(八)七弦琴・一弦琴・二弦琴┴(九)近世での外国音楽への関心┴第四章 近代┴(一)明治時代の文明開化┴(二)教育における文明開化┴(三)神道の役割強化と音楽の利用┴(四)神道のための雅楽の重視┴(五)社会変革を乗り越えた能楽┴(六)解体された当道座と普化宗┴(七)文明開化のための西洋音楽の導入┴(八)近代の日本音楽の状況┴(九)近代における三曲界と文化触変┴(一〇)日本音楽の新しい記譜法┴(一一)近代末期の状況┴第五章 現代┴(一)敗戦国日本と音楽┴(二)民謡と民俗芸能┴(三)戦後の伝統音楽┴(四)伝統音楽における文化触変┴(五)音楽の活性化と公的組織┴(六)これからの日本音楽の状況┴あとがき┴事項キーワード┴人名キーワード┴曲名・旋律型キーワード

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サケ太

22
日本音楽を古代から推察し、変遷をたどっていく。西洋と同じで音楽には宗教がどうしても絡んでいく。日本の音楽の歴史は意外と古く、専門的なものから貴族の教養となっていく。日本音楽は脈々と受け継がれていったのは、それを専門とする人々がいたから。戦後の西洋音楽の優遇は確かに感じる。学校教育で、日本音楽やその楽器に触れる経験はほとんどない。この国に残るものを継承する為の入り口として学校教育に取り入れるのは必要では、と感じた。世界最古の印刷楽譜『云何唄』の存在を知れたのは面白い。2020/01/16

崩紫サロメ

12
縄文時代から現代に至るまでの日本の音楽について論じた概説書。とてもバランスがよくわかりやすい。著者は音楽を「人間が組織付けた音響」ととらえ、人間と音楽の関係について総合的に論じている。宗教や演劇は勿論のこと、外交などの政策の視点からの記述もしっかりしている。個人的には江戸時代の明楽・清楽の流行から江戸時代の日本における中国文化の流行が見られる点など、興味深い。2020/02/13

はちめ

10
ジュニア新書の内容だが知らないことが多かった。日本音楽史という切り口が新鮮。琴や三味線や尺八について日本古典音楽という認識はあっても、現代音楽という認識はない。本来であれば学校教育の中で和楽器や日本音楽史についても触れるべきなんだと思う。取りあえず、家にある何枚かの日本音楽のCDを聴いてみよう。☆☆☆☆2020/02/08

kao

9
★4.3 日本の音楽史が古代(縄文時代)から21世紀の現代まで。よくぞここまで詳細にとびっくりした。日本人である自分が、この本に書かれていることの10000分の1も知らないことにガクゼン。今までの自分にとっての「音楽」は 「西洋音楽」だったのだ。音楽はそんな狭い狭いものではなかった。著者の言う【日本音楽を考えずに、日本文化も日本の歴史も考えることはできません(p.219)】:その通りだと思う。2020/01/27

oooともろー

8
このレベルの内容がジュニア新書で読めることに感謝。伝統は生きているからこそ変化する。今後どんな音楽が誕生するのだろう。楽しみ。2024/03/31

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