小さな学校の時代がやってくる - スモールスクール構想・もうひとつの学校のつくり方

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小さな学校の時代がやってくる - スモールスクール構想・もうひとつの学校のつくり方

  • 著者名:辻正矩
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 築地書館(2021/04発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784806716136

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内容説明

「学びの意味」が激変する現在、
学習指導要領に則った画一的な教育から離れ、
学びの深さが変わる異年齢集団学習を取り入れた、
生徒の主体的・対話的な学びができる、
民主的な小さな学校が、続々と出来ている。

世界の先進的な自由学校を取材し、
自らも大阪でオルタナティブスクールの運営に携わる著者が、
生徒数200人以下の小さな学校を実現するための
立法、制度作りから教育構想までを平易に解説する
「スモールスクール提言」。

[推薦のことば]
ポスト・コロナ時代の教育はどんな教育になるのだろう?
「元に戻さない」と多くの人は言うけれど、
「どのように?」と問われると、途方に暮れてしまう。
しかし本書には、新たな時代に求められる教育の在り方と方向性が描かれている。
ユネスコ等がリードし、SDGsを実現するための教育でもある
ESDの特徴である「変容」「統合」「刷新」のすべてがここにある。
―――永田佳之(聖心女子大学教授)

8つの読者層
1 子育て中の親
2 小学校・中学校・高校の先生
3 教師になろうと思っている学生
4 自分たちで学校を創ろうと思っている人
5 過疎化や少子化で学校閉鎖に直面している学校の保護者や管理者
6 大学生の教育に携わる教員、教育学研究者
7 文科省、自治体の教育行政に携わる人
8 教育に関する立法に携わる政治家

目次

刊行に寄せて 吉田敦彦/竹内延彦
まえがき

第1部 小さな学校は素晴らしい Small School is beautiful.

第1章 小さな学校ではみんな生き生きしている
デンマークの小さな学校
子どもは幸福でなければならない/子どもの自己肯定感を高めることが大切
小さな学校の子どもたちは主体的である
自己肯定感が高い/相手を思いやる/異年齢集団で群れて遊ぶ
生き生きと自分を表現する/コミュニケーション能力が高い
トピック1 世界のオルタナティブ教育
小さな学校での学習は効果的である
自分の意思で学ぶ/子ども同士で学び合う/教師は子どもの学びを支援する
小さな学校は自立的で協働的な人を育てる
実践能力が高い/自治能力が高い/自己実現的な生き方を選ぶ
トピック2 フランスとオランダの自由学校
小さな学校もいろいろある
フリースクールとオルタナティブスクール/日本のフリースクールの現状
法的な認知と公費助成が課題

第2章 一人ひとりの学びを大切にする教育
日本にも個別教育の長い歴史がある
近世における庶民教育/明治における近代学校の創設
大正デモクラシーの新教育運動と自由学校の誕生
トピック3 百年続いた日本の自由学校
公立学校での個性化教育の試み/ゆとり教育の推進と学力低下問題
主体的・対話的な深い学びの推進
21世紀に求められる教育
21世紀に必要なコンピテンスとは/子どもの主体的で深い学びを促進する方法
子どもも大人も幸福と感じる学校/弾力的なクラス編成と多様なカリキュラム
テストによらない学習評価の方法

第2部 小さな学校は可能である Small School is possible.

第3章 教育に多様な選択肢を持とう
多様な学校が必要な理由(わけ)
すべての子どもの学ぶ権利を保障する
これから小学校に入ろうとしている子どもの保護者のニーズがある
グローバル化する社会に適応できる人材育成のニーズがある
過疎地域では小規模学校を存続させたいというニーズがある
教育には民主的で自立した市民を育てる使命がある
多様な学校ができない理由(わけ)
制度の壁/ステークホルダーの壁/社会通念の壁
学校のサイズが問題
学校の適正規模/一クラスの適正な人数
民主的な学校運営が大切

第4章 もう一つの学校制度を構想する
海外の多様な学校制度
デンマークのフリースコーレ/アメリカのチャータースクール
アメリカのスモールスクール運動/韓国の教育改革運動と代案学校
トピック4 韓国における小さな学校運動
台湾の教育改革運動と実験教育
トピック5 台湾の実験教育制度
日本の教育はどこへ向かうのか
包括的教育をする学校(インクルーシブスクール)
全人的総合的教育をする学校(ホリスティックスクール)
特色ある教育をする学校(マグネットスクール)
グローバル教育をする学校(グローバルスクール)
学校を変える2つの方略
短期的な方略─学校教育法の下で可能な方法を探る
トピック6 多様な学びを保障する法律づくりの運動
長期的な方略─現在の学校教育とは別の学校体系をつくる
公立でも私立でもない新しいタイプの学び場を構想する
第1類型 民間学習支援センター(ラーニングセンター)
第2類型 小規模実験学校(スモールスクール)
もう一つの学校制度「スモールスクール」の提案
なぜこの法律が必要なのか/スモールスクール制度の仕組み
スモールスクールの特徴/モデルスクール

第5章 構想の実現に向かって
この構想を実現するために必要なこと
構想案の多角的な検討/構想の法制化に向けての運動
法案づくりをする組織/スモールスクール化を推進支援する組織
スモールスクールの教育効果に関する実証的研究
民主的でフラットな学校運営組織/学校同士の連携組織

むすび
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コジターレ

10
著書の講演を聞き、なんてワクワクする取り組みだろうと思い、講演内容を本で復習。この国の未来を憂うばかりでなく、何かアクションを起こすとしたら、僕は小さな学校を作りたいと思う。この国の教育が100年の計ではなく、目先のニーズに沿うようになってしまって、情けなく感じる。小さな学校は、きちんと100年後のこの国のことを考えた構想であり、取り組みだと思う。2022/07/24

1
著者はもともと建築界の人らしい。幼児~こどもの教育や福祉など興味ある事柄について薄く広く本を読んでいるとあらゆる施設において家庭的、小規模へ行き着く。 そういえば私なんかゆとり世代なわけだが親が詰め込み教育世代なわけで全然ゆとらせてもらえなかったが。 偏差値を高めたのは塾だったし、小中は公立だったけど完全に休憩しに行ってたな。その時間をもっと有効に使えたかもしれないというのは感じる。2024/04/10

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