内容説明
2021年度より公立学校教員への導入が可能になった「1年単位の変形労働時間制」.この制度は教員の多忙化解消につながらないどころか,さらに多忙化を進展させる可能性すら含んでいる.本書では,学校がおかれている実情や法制度を踏まえつつ,この制度の持つ問題点について,現場教員を含む様々な視点から論じる.
目次
第1章 学校の現状を見える化する 「一年単位の変形労働時間制」の導入は可能なのか?(内田良)┴1 財源なき働き方改革┴2 一年をとおした働き方の現状 学校に「閑散期」はあるのか?┴3 これから学校で何が起きるのか┴第2章 なぜ、このような働き方になってしまったのか 給特法の起源と改革の迷走(広田照幸)┴1 給特法の成立過程 ボタンの掛けちがい┴2 三十年以上にわたる教育改革疲れ 業務の水膨れ┴3 広がる教員の業務範囲┴4 上に弱く、下に強い文科省の構造┴5 学び続ける教員であるために┴第3章 給特法という