徳間文庫<br> されど修羅ゆく君は〈新装版〉

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徳間文庫
されど修羅ゆく君は〈新装版〉

  • 著者名:打海文三【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 徳間書店(2021/04発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784198912727

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内容説明

姫子は十三歳。登校拒否の中学二年生。
首吊り自殺のために入った山奥で偶然出会った男・阪本が殺人容疑者と知ったことから、事件に巻き込まれる。
というより、彼に惚れてしまったのだ。
ライバルは多い。公園に全裸死体で放置された女デザイナー、六十歳で元結婚詐欺師の探偵・ウネ子、とくにお婆は好敵手。恋も事件もねじれ、もつれ、姫子にも魔手が…。
絶品の語り口調。ミステリーの枠を超えた傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

15
横溝正史賞を受賞したがなかなかヒットせず、5作目の本書が初の文庫化作品。警察上級官僚のスキャンダルを握る元警官・探偵の阪本を巡る物語だが、これは私立探偵小説ではない。これは女の戦いの物語だ。下は13歳から上は60過ぎまで阪本という男を欲する女どもの戦い。これは平成版源氏物語なのだ。とにかくキャラクターがよく、主人公の戸川姫子もそうだが、特にウネ子が素晴らしい。元結婚詐欺師の60過ぎの女探偵という造形もそうだが、彼女の人生で勝ち得た教訓を基にした台詞が心に響く。これでストーリーがよければ、傑作だったのだが。2011/09/20

piro

11
ハードボイルドミステリーであると共に恋愛小説でもある一冊。実際にはありえない探偵稼業の人達が、独特のキャラクターとして描かれていて楽しめました。とりわけウネ子さんの妖しさが何とも言えず魅力的。あまり誘われたくは無いけど…。そして13歳の姫子のアンバランスでどこか危なっかしい大人っぽさは、この娘の将来が楽しみであり、心配にもなる魅力でした。謎解きの緊迫感の中で、阪本を巡る女性達の想いがぶつかり合い、交錯する所がいいアクセントです(阪本のモテっぷりはちょっとズルイ)。2017/10/21

Katsuto Yoshinaga

7
アーバンリサーチシリーズの2作目。「惨い話しだと思わないか。被告席に立つのだけはやめておけよ。自分の人生を他人にいいように解説されるぞ。あんなことは誰だって我慢できない」といった台詞満載で、氏の作品は相変わらずカッコいい。ヒロイン姫子やおばちゃんウネ子、渋い野崎、モテ男阪本に公安キャリアがそれぞれ決まり過ぎている。でも、姫子は年齢13歳で中二である。これはやり過ぎかと感じたところで思ったのだが、著者の作品の要素として、いわゆる中二病があるのではないか。まあ、結論は応化戦争シリーズを読んでからにしよう。2017/11/28

ken-chang

7
読み始めは奇妙なミステリーと思ったけどこれは男女の色恋を描いた小説なのでは。そこに13歳の少女を入れることで逆に深みをましている。さりげない一言が胸に刺さるね。そしてタイトルいいね。☆42016/11/25

悪者みきこ

5
やっと読めた!!秀逸過ぎるタイトルに惹かれずっと読みたいと思ってた。期待を裏切らない面白さ。いや、期待以上?期待とは違うには違うんだけど、なんというか、ストーリーよりも文章を楽しめた作品。2021/05/07

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