内容説明
7つの事件を陰で操る真犯人の正体とは? ――血塗られた時計塔の悲劇。高校生の森江春策は、見事に犯人を特定するが、それは新たな惨劇の序章にすぎなかった。飛翔する死体、謎めいた血文字……。つきつけられた7つの事件。時代も場所もバラバラの事件を解決していくうちに、森江が辿り着いた真犯人の正体とは? 驚愕と衝撃、芦辺拓の連作短編集!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
55
芦辺氏初短編集。日本一地味な探偵森江春策の高校時代から、記者時代を経て弁護士として活躍するに至る七篇の短編集です。この作品も、近年流行りの連作短編集であり、一話一話はそれぞれ完結するのですが、最後の最後に大きな企みが仕掛けられています。最初から順番に読んだ者のみが、その楽しさを理解できる、それはもう見事な出来栄え。空飛ぶ遺体、謎の血文字、バークリーの「毒入りチョコレート事件」のパロディーと、プロットやトリックは秀逸です。なのに今いち、その高い技巧的趣向が、活かされていない様に感じらて、勿体ない気がします。2015/03/14
ダイ@2019.11.2~一時休止
51
森江春策の事件簿その5。短編集。今までの長編の間にあった七つの事件。他作を読んでないので、ニトロベンゼンの探偵で知らないキャラが多かったのが悔やまれる。2014/08/24
森オサム
44
著者初の短編集。探偵役は森江春策で共通ですが、高校時代から弁護士事務所を開くまでの長い期間を通して起きた事件で、無理くり寄せ集められている感じは拭えません。総じて文章は読み辛く、トリックも微妙なオチで、解決後のカタルシスは乏しいかと。森江のキャラがハッキリしない性格で、グズグズ、モソモソしているせいも有るのかな?。良かったのは、著者のミステリィマニア振りが凄く伝わって来る所。めちゃくちゃ真面目に書いてるのも、ヒシヒシと感じます。最近書かれた物も読んでみたいですね、色々こなれてるでしょうから、きっと。2020/05/17
coco夏ko10角
30
森江春策シリーズ、高校時代~最近と色んな時期に遭遇した7つの事件。大学時代『殺人喜劇の不思議町』デビュー作のあの事件が起こっていたときに、森江春策は旅先でこう過ごしていたのだと。最近の事件『殺人喜劇の森江春策』ではちょっと珍しい場面も。2017/02/27
たぬ
27
☆4 うわー騙された。6回のインターミッションに出てくる「T・A」ってあの性悪女だったのかい。てっきり作者だとばかり。主人公の森江春策は威厳も風格もなさそうなのと焦る必要のないシーンでよくあたふたしているとこが金田一耕助っぽいね。7つの事件のうち「殺人喜劇のXY」が一番読み応えがありました。言語は深い。2023/07/04
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