ちくまプリマー新書<br> 問う方法・考える方法 ――「探究型の学習」のために

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ちくまプリマー新書
問う方法・考える方法 ――「探究型の学習」のために

  • 著者名:河野哲也【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 筑摩書房(2021/04発売)
  • GWに本を読もう!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~5/6)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480683953

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内容説明

私たちは自分の人生の中で出会うさまざまな課題を、見つけ、調べて、解決することが求められる時代に生きている。日常の関心を一歩前に進め、「対話」を通じて学びを広げよう。生徒と教師に向けた「探究型の学習」のためのテキスト。

目次

第一章 「探究」とは何か
1 自分の人生の課題を解決する
「研究すること」と「生きていくこと」が分けられない社会
この本の目的
2 変わりつつある世界
現代社会最大の課題、環境保護
人工知能にはできないことが重視される社会
「何者か」ではなく「何を学んだか」が問われる
人との多様な関わりが求められる
世界はよい方向に向かっているが、努力を続ける必要がある
3 変わりつつある学び
一つの事柄をさまざまな視点から検討する力
4 探究する目的
複雑で多面的な存在である私たち
5 探究の授業の特徴
6 なぜ高校から始めたほうがいいのか
第二章 探究的な学びとは何か
1 文明と文化
2 探究の動機
3 日常の関心を一歩前へ進める
だれのため、何のための探究なのか
4 探究型の学習をどう進めるか──方針と流れ
仮説を立てることの重要性
実証を繰り返す
5 ポートフォリオ──学習過程の記録
第三章 探究型の授業と哲学対話
1 哲学対話によるテーマと問いの発見
「当たり前」を検討しなおしてみる
哲学はいくつもの教科や分野にかかわる問い
2 哲学対話のやり方
(1)準備と参加者
(2)対話の心構え
(3)共に考えること
コラム1 論理と推論
コラム2 隠れた前提
(4)対話の進め方
(5)対話における質問
(6)ファシリテータの役割
(7)メタ・ダイアローグのすすめ
第四章 文献収集と読み解き方
1 実証の方法
2 文献の探し方
(1)関連資料のリスト作り
(2)文献を手に入れる
(3)第二リストと文献メモを作る
3 文献の精読の仕方
4 要約の仕方
第五章 プレゼンテーションの仕方
1 プレゼンテーションとは何か
2 プレゼンテーションの仕方
資料
内容の構成
スライドの作り方と使い方
大切な質疑応答
発表の評価
3 ポスター発表
第六章 レポートの書き方
1 レポートとは何か
(1)問題に解答し、それを主張する
(2)理由と証拠によって主張を論証する
(3)論文の構成を守る
(4)形式と書式を守る
2 レポートの倫理
3 論文を相互に評価する
4 よいレポートとは何か
コラム3 論理的な文章を書くには
5 注と参考文献表の付け方
注とは何か、どのような場合につけるのか
出典注
引用の仕方
参考の仕方
参考文献表の作り方
あとがきと提案

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ろくせい@やまもとかねよし

145
2022年度学習要領で「総合的な学習」が「総合的な探究」に変更。この探求の意味や目的を解説し、その方法を具体的に紹介。テーマを発見し問いを設定、仮説の定立、実証、検討を繰り返し、成果を発表すると提案。方法論の一つとしては参考になる。しかし探究に対する論理的な理論武装が不十分で、探究を曖昧に。本書も記載するよう、探究は分からないことに挑戦することとあるが、その具体性をうまく見つけられない。また科学が理系と解されるは疑問。科学の定義は難しいが、一般的に哲学が科学の起点であり理系文系はその派生に過ぎないのでは。2021/05/10

venturingbeyond

31
4月から転勤先の普通科で探究を担当するようになり、河野先生の著作は何冊か読んでいたこともあって、タイトル買いの一冊。高校生向けの探究ガイドブックとして、懇切丁寧に順を追って解説してあり、進め方のhow toのみならず、探究の意義や目的まで概観してある。探究の可能性や高大接続の観点での重要性の主張にまったく異議はないが、文献や各種論説・記事の批判的読解の必要不可欠性という点になると、なかなか越えるべき課題は山積という感想に。クリティカルシンキングをどのように定着させていくのか、この点が最難題です。2021/05/11

かんた

16
高校では2022年度から「総合的な探究の時間」が本格的に始まる。すでに取り組みを始めている学校も多いが、現場では「探究的な学び」に対する戸惑いの声も多く聞かれる。本書は探究型の学習について体系的にまとめており、学びを進める上で道標となる一冊である。結局のところ「学びは与えられるのではなく、自ら獲得するもの」という意識が持てるかが重要で、それはこれまでの学習経験に依拠するところが大きいように思う。学び方という視点で中高接続や教科横断を考えていく必要がありそうだ。2021/10/16

かんがく

13
探究の授業が始まるので読んだ。流石にプリマー過ぎた。大学生とかが読むなら良いかも。2022/01/19

武井 康則

11
2022年度から学習指導要領の改訂によって「総合的な探求の時間」に変更されるが、もとは学習の時間だったものが探求となっただけ。総合的・横断的とか自己の在り方とか課題の解決と言っている。まず各教科の担当教員は他の教科との連携やその方法を訓練されていない。自己の在り方というが、教科とはそもそも生徒の将来の職業と直結しなければならないのか。(指導に職業とか書いてある。)仮説を立て検証とあるが、データ解析、分析が高校生には無理。簡単な観察や実験で結論を出していいのか。教員に結果の妥当性や正当性が判断できるのか。2025/02/21

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