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内容説明
裕福なクルー大尉の娘セーラは、預けられた寄宿学校でも特別待遇を受け、「プリンセス」と呼ばれていた。だが、ある日父の急逝と破産が知らされるや、すべてが取り上げられ、寒い屋根裏部屋で下働きとして暮らすことに。持ち前の聡明さと空想力、プリンセスの気位で仕打ちに耐えるが……。小3以上の漢字は総ルビ。大人も子供も楽しめる新訳。1905年初版時のカラー口絵8点も収録。(解説・安達まみ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kagetrasama-aoi(葵・橘)
42
老境に入って読んでも、感動出来るお話。光文社古典新訳文庫のバーネットの三作品、翻訳者が土屋京子氏です。とても読みやすい翻訳で楽しく読書出来ました。2024/11/17
吾亦紅
34
子ども用に書かれた『小公女』を、あれは最後まで読んだかどうか記憶は定かではないけれど、テレビアニメは観ていたので、あらすじはよく知っていた。が、今回この新訳を読んでみて気付かされたことがあった。セーラの敵であり、読者の敵であったミンチン先生の狡さや、ミンチンの妹であるアメリアの愚かさや弱さだ。自分の中のミンチン的なものやアメリア的なものに気付かされたのだ。なんということ。2022/04/17
ソングライン
22
本当のプリンセスならどう振舞うのかしら、飲まず食わずの行軍をする兵隊さんの我慢はどんなにつらいのかしら。裕福な寄宿生の身分から父の死により学校の小間使いになってしまう少女セーラ。空想の世界でのプリンセスの気高さと慈悲の心を想像し、どんな苦境にも耐え、心通う友人を励まし、貧しい同僚にやさしくし、物乞い少女とパンを分け合うセーラ。最後には、素晴らしい幸せが待っているのですが、彼女を探す父の親友との邂逅シーンには涙が止まりません。2021/12/03
アリス
18
図書館本。幼少期の時に読んだことがあるが、どんな内容だったっけと思い借りてみた。最も印象に残ったシーンはセーラの父親が亡くなり、貧乏な生活になってしまっても美しい立ち振る舞いを忘れないセーラはすごいと感じた。2021/12/21
シルク
13
今まで、偕成社の2冊組でしか読んだことがなかったこの作品を、光文社の文庫で読ーむ。光文社古典新訳文庫はええもんですなぁ…❤️ 以前この文庫で読んだ、『ハイジ』もものすごく良かった。ウェルズの『タイムマシン』も。良い訳で、おまけに上下巻とかじゃなくて大抵1冊で、最初から最後まで没頭して読める。読んだ後に、なにかとても明確な、まとまった印象が胸に残る。ずっしりと私のなかに残るものがある。…セーラは7歳。今までインドで、大好きなお父様と暮らしていたが、寄宿学校に入るため、イギリスに帰ってきた。入学準備のために→2025/02/21