内容説明
死ぬ権利について擁護派と反対派の議論を整理するとともに、豊富な事例や、各国・地域の政策的取り組みも参照しながら検討。人の命が持つ価値の大きさと根拠を問い直し、倫理的・政策的な判断の基礎となる考えを提示する。
◆日本医学哲学・倫理学会 第14回学会賞(2020年)受賞
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海星梨
5
二章の途中で受けるフラストレーションが大きくて脱落。以下の感想はわたしが著者の言う「容認派」すなわち賛成派であることを加味して読んでほしい。あまりにも倫理学視点に偏った論述が続く。「かもしれない」という場面想定から始まり、「とはいいがたい」「であるべきだ」「いっていいだろう」で終わる構成が多い。「正しい」「妥当である」「正当」が論点で、死は圧倒的に不条理で、どんな死も「正しい」ことはない。医学やそれに関する法律への言及が少なく、また統計や研究結果を適切に利用しないなど、学術書としての位置を疑う。2019/09/21
まい太郎
3
安楽死に関する本では珍しく、筆者は安楽死反対側のスタンスをとっているためとても貴重な意見を聞くことができた。私が安楽死賛成派であることはあるかもしれないが、意見がこじつけのように感じる部分は多少あった。自己決定史上型やバランス型など、論を複雑に展開しているため初心者には読みにくかった。2019/06/02
Saaaaaaa
1
タイトルから想像した内容とは違っていた。 安楽死に反対する理由に納得できる部分もあったけれど・・・やはり本人や家族の意思で安楽死が選べる方がいいと思ってしまう。2019/08/02