小学館文庫<br> 東京輪舞

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小学館文庫
東京輪舞

  • 著者名:月村了衛【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 小学館(2021/04発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094070101

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内容説明

日本裏面史を「貫通」する公安警察小説!

昭和・平成の日本裏面史を「貫通」する公安警察小説!

かつて田中角栄邸を警備していた警察官・砂田修作は、公安へと異動し、時代を賑わす数々の事件と関わっていくことになる。
ロッキード、東芝COCOM、ソ連崩壊、地下鉄サリン、長官狙撃……。
それらの事件には、警察内の様々な思惑、腐敗、外部からの圧力などが複雑に絡み合っていた――。

圧倒的スケールで激動の時代の暗闘を炙り出す、前人未踏の警察大河ミステリー!

※この作品は単行本版として配信されていた作品の文庫本版です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のぶ

94
月村さんらしい、実際の出来事をもとに仕上げた警察小説だった。主人公は警察官の砂田修作。公安部に配属され、昭和から平成の重大な事件をベースに、それぞれの世相を描いていくとても期間の長い物語だった。冒頭は1976年のロッキード事件。その後、東芝COCOM、ソ連崩壊、地下鉄サリン、國松長官狙撃等を俎上に挙げ語っていくが、その取材力の綿密さには舌を巻いた。扱われている事件は自分の記憶にすべてあり、時の経過を感じさせた。ただ小説として評価した時に、やはり史実の面白さにはかなわないなと感じたのが正直な気持ちだった。2021/04/24

PEN-F

34
ロッキード事件、東芝COCOM違反、ソ連崩壊、地下鉄サリン事件、金正男密入国、などなど。昭和から平成にかけて世間を騒がせた事件がてんこ盛り。ロッキード事件はほとんど記憶にないが、リアルタイムで見ていて1番記憶に残っているのは地下鉄サリン事件。この事件はホントに衝撃を受けた。最初、何が起こったのかよく分からなかったくらい衝撃を受けたのを覚えている。あとは金正男のディズニーランドの件。これもよく覚えている。2024/10/28

31
史実に沿ったドキュメントを読んでいるような公安小説。ロッキード、東芝、ソ連崩壊、オウム真理教、國松長官狙撃事件、北朝鮮・金正男(ディズニーランド)。主人公砂田は田中角栄邸護衛から始まり公安刑事に。KGB美人スパイ・クラーラに惹かれながらも昭和平成の時代を駆け抜ける。意表を突くラストにも面白かった。2024/09/27

シキモリ

25
ロッキード、ソビエト崩壊、地下鉄サリン、警察庁長官狙撃、金正男来日…。昭和・平成史にその名を轟かす重大事件を一人の公安警察官の生涯を通じて描き出す大河的警察小説で、およそ公安らしくない情動的な主人公が警察内部の泥試合に翻弄され、ひたすら負け続ける姿が暗鬱たる気分を誘う。ロシア人美女スパイとのロマンスは賛否が分かれそうだが、このくだりがないと重苦しくなり過ぎるので、評価が難しいところ。終章は主人公の独白という形式の憂国論だが、この失望感には強く同意せざるを得ない。著者の田中角栄に対する強い思い入れが印象的。2021/04/13

じゅむろりん

22
ロッキードからオウム関係のセンセーショナルな事件までと対峙する公安の砂田は、ロシアの関与を捜査していく中で、日本を揺るがす事件の裏側を覗き、捜査打ち切りを余儀なくされます。露スパイのクラーラに翻弄されても元部下で元妻の圭子から捜査を監視されても意地でしがみついてたのに、警察組織に起こった國松長官狙撃事件は根底を覆し、多くの公安の命を飲み込んでしまいました。昭和と平成について彼の目を通して、事件の裏と世相を読み解いていく感覚です。最後は映画タイタニックのダンスシーンを思い出しました。2023/05/26

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